たった4つの股関節体操~真向法⑤

膝関節の老化を防ぐためには

今回は真向4つの体操の中の第四体操を紹介する。これまで第一体操から第三体操まで紹介してきたが、この第四体操はなかなかむつかしいと言われる。というのは、現代人は椅子の生活が多くなって足首や膝関節が硬くなっているからだ(昔の日本人は正座が当たり前のような生活だったため、正座のおかげで足首や膝関節が柔らかかった)。

まず画像1のように割座(わりざ=両足の真ん中にお尻を落とした座り方。両足内側部分がお尻の外側に密着していないと割座とはいえない)の姿勢になって、画像2、3のように後ろに倒れる。この時、静かに息を口から吐いて後ろに上体を倒していく。倒れた時、両腕はまっすぐに万歳の格好で手を伸ばすようにする

画像1

このままの状態で30秒から1分間、全身の力を抜いて、腹式呼吸をする。別の健康体操ではこの姿勢から脚を上下させるが、真向法ではそれはやらず、そのままの姿勢でよい。これでも十分に血流を促すことができるからだ。

画像2

まず割座を習得しないとこの体操はできない。できない人はお風呂に入った時に湯の中で練習したり、お尻の下に二つ折りにした座布団を入れて割座姿勢に慣れていき、徐々に割座ができるようにしていこう。この割座では足首が硬い人は足首の甲がぴったりと床にくっつかず、すき間ができるが、足首が柔らかくなってくるとぴったりとくっつくようになっていく。

画像3

また、上体を後ろに倒した時に膝が浮いてしまう人が多い。これは大腿四頭筋が萎縮して硬くなっている証拠。倒れ込む後ろに座布団を何枚も重ねて体を支えて何度も練習をしたり、画像4のように片足だけ膝を曲げて練習していく。これを左右交互に行なう。それでもできない人は画像5のように体をねじりながら慣れていこう。これも左右交互だ

画像4

第二体操では脚の裏側を伸ばしたが、この体操は逆に脚の前側。完全に両ひざを折り曲げることで膝関節の老化を防ぐことができ、上体を後ろに倒すため、足首や大腿四頭筋が伸びて、柔らかくなり、また股関節のバランスを保つことができ、長時間の歩行や登山が楽になるはずだ。

画像5

また、上体を後ろに倒して水平姿勢を保つことで、脊柱の歪みも矯正することができる腰痛持ちの人には効果的でもある(もちろん、腰痛時にはやってはいけない)。膝を完全に曲げることができれば、それとともに下半身の血行を良くなり、自律神経も活性化し、胃腸、肝臓、腎臓のはたらきも向上する。

以上、今回までに真向法の4つの体操を紹介してきたが、この真向法でやわらかな股関節にしていけば、脚の歪み、脊柱の歪みも矯正されて、腰痛も解消できる。そしてアンチエイジングの最高の相棒となること請け合いだ。この体操によって骨盤底筋群に弾力を持たせることができるので出産の不安を抱える女性にも是非とも勧めたい。
(この項終わり)

取材・文/安田拡了

参考資料…『股関節のチカラ 真向法でからだ革命』(ベースボール・マガジン社・現在品切れ中)

『股関節のチカラ 真向法でからだ革命』