マッチョ女子倶楽部③ 初めての大会に参加して(阿部美早)

コンテストに挑む女性は何をキッカケにトレーニングを始め、どんな日常を送っているのか。そんな内容を阿部美早さんと高橋夏美さんに交互に綴ってもらう連載。今回は阿部さんが初めて参加した大会について、その後の心の動きまで語ってくれます。

「健康美大会」の手応えと次のステップ

こんにちは阿部美早です。
前回はトレーニングを始めたきっかけをお話しさせていただきましたので、今回は初めて参加した大会、「ミス21健康美大会」について書きたいと思います。

ミス21健康美大会のために2013年6月半ばからトレーニングを始めましたが、実質3カ月弱で身体を作りました。健康美大会にエントリーするにあたって、トレーニングと日焼けと減量はもちろんですが、そのほかに大会に向けて準備したことが2つあります。

1つめは規定ポーズの練習
2つめはフリーパフォーマンスの練習

フリーパフォーマンスとは規定ポーズとは別で、自分の好きな音楽に合わせて自分の好きなように動くものです。数十秒で、いかに自分の体に興味関心を抱いてもらえるか? 難しくも、とても魅力的な表現方法だと思いました。

それをマスターするためにボディビルのボの字も知らない私は、ボディビルに関して調べたり自分自身が関心を抱くようになりました。ダンス経験はなく、センスはないけど踊るのは好き。そんなちょっと変わった私に、フリーパフォーマンスは合っていたのかも知れません。過去にピアノ、新体操を習っていたこともあり、フリーポーズの練習は、やらなきゃいけない作らなきゃいけないという義務感などなく、心から楽しめました

指先の向きなど、どういう風にすれば綺麗に見えるか鏡の前で考え、創る時間が楽しかったです。

私の住む土地柄、何の情報もない環境ですが、当時の私は、今思えば伸び伸びと楽しく身体の変化が面白くて健康美に挑戦する日々を送っていました。結果は身長別で2位。正直、優勝出来なかった悔しさはなく、3カ月間の取り組みを達成出来た自分に充実感と爽快感がありました。自分の生活に刺激を与えてくれた健康美がきっかけで身体作りの虜になったわけですが、その先のことは何も考えていませんでした。

健康美大会を終えてから『月刊ボディビルディング』の大会レポートを読ませていただきました。審査委員長からの総評で、「健康美にしては身体が出来過ぎだ! 今後に期待する」という評価をいただいたことを覚えています。また、当時お世話になっていたトレーナーの方から、健康美大会で優勝してもそれでお終いだけれど、ミスボディフィットネスは優勝するとその先にアジアや世界へ広がる競技だということを教えてもらい、ミスボディフィットネスに出場する決意をします。

日本のトップを超えてアジアや世界にステップアップ出来る、それはつまり自分の未知なる可能性に挑戦出来る、そういう競技だと思いました。

ミスボディフィットネスの審査の基準を調べたところ、『女性らしい筋肉美』と記載されていました。円みのある筋肉や、腰から肩にかけて広がるVシェイプ、競走馬のような脚が求められる競技です。

健康美以上の身体を自分が作ってトップに立ちたいと熱く激しく燃えました。やればやった分だけ自分に返ってくる、人は簡単に裏切るけど筋肉は裏切らない。もともと一人で行動することが好きな私は、自分自身と向き合い、可能性は無限大だと思えるトレーニングが生き甲斐となり、そういう純粋な気持ちがトレーニングや競技に対するモチベーションを上げてくれました。

健康美大会が終わってすぐに次のステップを決めた私ですが、健康美大会でのステージを観ていただいたことがきっかけで、サプリメントメーカーのL.A.NUTRITIONからサポートしていただけるようになりました。さらに栄養面での意識が変わったことで体に対してクリーンな状態で過ごしたいという感覚になります。私の可能性を信じて、大会タイトルを獲っていない私をサポートしたいと言ってくださったことは、プレッシャーでも何でもなく、逆に絶対に1年目で優勝、かつ、世界に行くという絶対的な自信を持たせてくれました。

マドカさんの著書『フィットネスバイブル』を読んだことも自分自身のモチベーションアップに繋がりました。今思えば、あの頃の自分は競技やフィットネスの世界に対して、全くの無知で何にも知らない中、貪欲で、周囲の人からどう思われようと気にせず、自分自身のことを強く信じていました。

健康美大会では2位でしたが、ボディフィットネスではやるからには絶対優勝、日本一になり世界に選ばれたい、その事しか頭になく、それ以外の事を省きました。

※それ以外の事とは…呑み会、旅行、デート。なんちゃって♪

ボディフィットネスで優勝すること、それが中心の生活に切り替わり、自分の理想に身体が近付いていくことを想像すると、毎日が楽しくて仕方がありませんでした。トレーニング自体は辛かったですが、その辛さと楽しさは別物で、ココロとカラダの両方を豊かにしてくれました。

さて、そんな私がミスボディフィットネスに挑戦した結果は……!?

次回もお楽しみに。


あべ・みさき
1986年8月25日生まれ、岩手県出身。2013年6月よりトレーニングを始め、同年ミス21健康美163cm超級2位で大会デビュー。2014年にはオールジャパン選手権ミスボディフィットネス163㎝超級&オーバーオール優勝。2016年、同選手権163㎝超級優勝。 2017年、アジア選手権3位。