ボディフィットネス・デビュー!(阿部美早)【マッチョ女子倶楽部⑤】

コンテストに挑む女性は何をキッカケにトレーニングを始め、どんな日常を送っているのか。そんな内容を阿部美早さんと高橋夏美さんに交互にお話していただくのがこの連載です。今回は阿部さんにとって大きな転機となった2つの大会についてです。

母と一緒につかんだ栄冠

皆さん、こんにちは。今回は「ミスボディフィットネス」に挑戦した2014年について、そして簡単ではありますが、現在の私の近況報告をさせていただきます。

まずは、2014年のお話から。前回は、ミスボディフィットネスに挑戦するという意気込みを熱く語らせていただきましたが、今回はその結果です! 出場したのは「ジャパンオープン選手権」と「オールジャパン選手権」。まずは「ジャパンオープンin志木市」。ジャパンオープン選手権は身長別ではなく、オーバーオール(無差別)です。オールジャパンは身長別でそれぞれの日本一を決めるコンテスト。ジャパンオープンは、オールジャパンの前哨戦ともいうべき重要な大会です。

私はこのジャパンオープンを初戦においたわけですが、想い出というと、まず最初に思い出すのは、まぁ、とにかく暑くて暑くて(笑)。人が多く、控え室は狭くて、わざわざ炎天下で、建物の鏡に映った自分を睨みながらパンプアップをしました……。とっても忘れられない想い出です(笑)。

仕上がりですが、体重は58㎏で、精神的にも元気でした。自信に満ち溢れていましたね、初戦が「勝つ気満々」で「絶対に優勝」の気持ちですから、今考えれば”あっぱれ”でしょうか……。自信満々ではありましたが、ステージングは表情が硬く、ビキニの着こなしかたも不慣れさが出てしまいました。結果は4位。4位でコールされたとき涙を堪えるのに必死で、舞台袖に戻ってからワンワン泣いたのを覚えています。

オールジャパンでポーズをとる阿部さん

ジャパンオープンから2週間後に控えた「オールジャパンin三重県津市」に向けて、さらにハードにトレーニングを重ねて、2㎏の減量に成功しました。ジャパンオープンもオールジャパンも、母が私をサポートしてくれました。ひとつの目標に向けて、一緒に行動できたことは、よい思い出になったと思っています。大会に参加するにあたり、私も初めての大会ですから、分からないことが多くありました。そんな私をサポートしたのですから、母も大変だったと思います。でも、母と一緒にワクワクドキドキできたことはよかったですね。

オールジャパンでは、ジャパンオープンの反省を生かしてヘアメイクを変えました。これは結果的にはプラスであったと思います。今は廃止されていますが黒ビキニ・ワンピース水着、そして現在のカラービキニ。この3着を身につけステージに立つごとに、私は表情の硬さも緩み、自分自身の良さを表すことができました。「どうですか! 変わったでしょう?私!」「私を見てください! 約1年トレーニングを積んできました、このために生きてきました!」そんな気持ちでしたね。

コンディションもよかったですし、このように「変わった私を見てもらいたい!」って気持ちが前面に出ていたことが、結果へと結び付きました。身長別で優勝。各身長別の優勝者で競うオーバーオール審査で優勝。世界選手権行きの切符を手にすることができたんです。

話は前後しますが、忘れられない方が、いらっしゃいます。ジャパンオープンの会場にて、声を掛けてくださった3名の中年男性の方です(中年、若年、迷いましたが中年で‼ )。お名前をうかがえなかったのですが、表彰前、控え室と舞台袖を行き来する通路で、「君、絶対に優勝だよ!」と、私を勇気づけるように話しかけて、気持ちを上げてくださった、あの方々に、この場を借りて御礼を言いたいです。私の原点となるあの場所で、声援を胸に、オールジャパンに向けて動き始めることが出来たのです。

人は、応援して貰えることで力を得ます。「頑張れ」その一言でエンジンが掛かります。でも、アクセルを踏む(実践)とか、ギアチェンジ(切り替え)とか、ウィンカー出す(思考)とか、最終的に「自分自身」です。気持ちも身体もバランスが大事です。コントロールされるものではなく、するものです。モチベーションは自分自身の中にあり、無我夢中に突っ走った2014年とは違い、その後の経験から気付かせてくれたことが、私の貴重なフィットネスライフの一部でもありました。

★ご報告★
これまでの体験、経験を綴らせていただいておりますが、2017年7月をもって、ミスボディフィットネスの競技から離れることにいたしました。

コンテストでの阿部美早を、楽しみにしていただいた方々には大変申し訳ありません。自分自身、競技に関わる全てのことをリセットしたい、カタチはどうであれ何れ「再出発」したい、色々と葛藤した中で出した決断です。

コンテストからは離れることになりましたが、これからもこのコラムでは私が経験し、発見してきたこと、そしてトレーニングの楽しさやすばらしさをお伝えできればと思っています。

まだまだお伝えしたいことはたくさんあります。次回もよろしくお願いします。


あべ・みさき
1986年8月25日生まれ、岩手県出身。2013年6月よりトレーニングを始め、同年ミス21健康美163cm超級2位で大会デビュー。2014年にはオールジャパン選手権ミスボディフィットネス163㎝超級&オーバーオール優勝。2016年、同選手権163㎝超級優勝。 2017年、アジア選手権3位。