年齢差33歳の驚異の新人対決 【マッチョ編集長のマッチョコラム第13回】

ボディビルは選手寿命の長い競技といわれるが、そんな事実を象徴するかのような対決が実現した。2017年8月6日、仙台で開催された日本クラス別選手権大会。これは体重によって分けられた各階級で優勝を争うコンテスト。その80kg以下級で、2人の“驚異の新人”が激突した。

1人は23歳ながら圧倒的なバルク(筋肉の大きさ)を誇り、“ポスト鈴木雅”の呼び名も高い横川尚隆。2016年は全日本ジュニア選手権で優勝し、また世界大会では準優勝。年季が必要とされるボディビル競技に新風を巻き起こしている選手だ。

もう1人は、2015年にボディボル・デビューを果たした角田信朗。初戦となった日本グアム親善ボディビル選手権大会ミドル級ではいきなり優勝。2016年は大阪クラス別選手権で75kg超級、50才以上級でダブル優勝。キャリア2年ながらすばらしい成績を収めている。

日本クラス別選手権大会で競い合った角田(左)と横川(右)

「今年のぼくの本番は大阪選手権です。でも、大阪選手権だけを目標にしていたら、勝てない。その大阪選手権のちょうど1週間前に、この日本クラス別選手権があったんです」

大阪選手権に向けて弾みをつけるために日本クラス別選手権にエントリーした角田。そこに待っていたのが横川だった。56歳対23歳という、他の競技ではまず起こりえないだろう対決が、ここに実現した。

「親子のような年齢差ですよね(苦笑)。格闘技ではありえない闘いです」

横川の武器がバルクなら、角田の武器は徹底した絞り。結果は横川が優勝で、角田は4位。今回は横川が勝利を収めた。

試合後はなんの遺恨も残らない。おたがいを傷つけあうことなく、正々堂々と闘える。(横川選手と闘えて)うれしかったです」と角田。

優勝した横川も、今回の対決を「すごく楽しかった」と振り返った。年齢差33歳の驚異の新人同士の対決。日本クラス別の舞台で相まみえた2人は日本選手権、大阪選手権とまたそれぞれの目標に向かって走り出した。

文/藤本かずまさ