過酷な障害物競走「スパルタンレース」の魅力に迫る

世界各国で約250ものレースが開催され、参加者数100万人以上、年間観客数20万人以上を誇る「リーボック スパルタンレース」。2017年5月に日本初上陸を果たし、10月21日には国内2度目となる大会が開催された、この世界最高峰の障害物レース。台風接近による大雨のなか、当日は4443名もの参加者が会場に集結。イベントは大きな盛り上がりをみせた。

スパルタンレースは、極めて主体的なレースだと思います。設定されたルールのなかでどのようにして戦うか。それがスポーツの基本的な枠組みだと思うんです。スパルタンレースは、コースこそ設定されていますが、そこでどういった活動を行うかは自分次第。直接的に自分自身と向き合えるところが、今の時代背景に合っていると思います」

クロススポーツマーケティング株式会社・代表取締役社長の中村考昭氏

そう語るのはレースを主催するクロススポーツマーケティング株式会社・代表取締役社長の中村考昭氏。参加者を待ち受ける障害物。それをクリアできなかった場合、もしくはパスする場合はオフィシャルペナルティとしてバーピージャンプ30回を課せられる。つまり、障害物に挑むか、パスしてバーピージャンプを行うか、その選択は個々の参加者に委ねられているのだ。

まじめに取り組むこともできれば、適当にやることもできる。そこは自分に対するチャレンジなんです。(そのチャレンジ精神が)レース中はさまざまなシーンで試されていく。そういった意味では、スパルタンレースは自立型のアドベンチャーだといえます」

鉄棒から鉄棒に乗り移って移動する「Monkey bar」

参加費はSUPERエリートが19.000円、SPRINTエリートが15.000円と、決して安くはない。また開催場所も都心からは離れており、しかもこの日は悪天候。それでも多くの人たちが集まるのは、スパルタンレースに他には魅力や刺激があるからだろう。

スパルタンレースのキーコンセンプトを表すフレーズの一つに『be more human』というものがあるんです。近代化してデジタル化していく社会のなかで、人間性への回帰、自己実現、人間としての存在感などを感じられるもの。フィクションではあるのですが、スパルタンレースではそういったところに没頭できる。そこに魅力があるのではないかと思います」

来年2018年は3大会の開催を計画。第1回目は春ごろの開催になるとか。また、野球場などのスタジアムを活用したスタジアムシリーズの実施も予定しているという。

「日本は世界的に見ても、社会資源が豊かな国だと思います。さまざまなフィールドの活用方法があると思います。日本ならでは場所での開催、日本ならではのコース設定、そういったことをやっていくことでレースの付加価値を高めていくことが我々のチャンレンジかなと思っています。日本のスパルタンレースに参加するために海外から多くの人が集まるようになる? そうなることが理想ですね。そこを目指していきたいです」

取材・文/藤本かずまさ