あなたは鍛える派? レッスン受ける派? 人気インストラクターに筋トレ派がインタビュー




同じジム内にあるにもかかわらず、筋トレをしている人にとって未知の領域がある。それがスタジオレッスン。ジムで鍛えている人たちとスタジオでレッスンを受けている人たちは、同じ国に住む別民族のような関係にあり、そのあいだには目には見えない壁のようなものがある。どうやって受ければいいのか? どんなレッスンがあるの? 筋トレ派のVITUP!編集長が、その壁の向こう側を覗くべく、人気インストラクターの原田京さん、山下由衣子さんにさまざまな疑問をぶつけてみました。

山下由衣子
4歳よりクラシックバレエを始める。高校卒業後、劇団四季に入団 。2012年に退団後、ヨガインストラクターに転身。
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原田 京
8歳でジャズダンスを始めたことを機に、さまざまなミュージカルなどで活動。現在フリーインストラクターとしてダンス、エアロビクス、ダンスエアロビクス、骨盤ストレッチのレッスンを担当。
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スタジオに入って流れに乗るだけでOK!

――ウエイトトレーニングを中心に行っている、いわゆる「筋トレ派」がスタジオレッスンを受けにくることはありますか?

山下 がっつりアスリートの人でヨガをやっている人は、男性にも結構いますよ。たとえばゴルフをやっているとか、体操をやっていたとか、そういういろんなバックボーンがある人が、やっぱり最終的にヨガで体を整えたい、もう少しパフォーマンスを上げたいと言って通われることがあります。

――レッスンを受ける際にジムのフロントなどで予約などは必要なのでしょうか。

原田 予約は必要ないです。私がレッスンを行っているジムでは、人気のあるクラスは整理券を2時間前に取らなければいけないんですよ。でも、スタジオスケジュール表に「整理券」のマークがついてないクラスに関しては、予約なしでいきなりスタジオに入ってきていただいて大丈夫です。

――スタジオ入るのに勇気がいるという人も多いと思います。

原田 インストラクターとしては、そういう方がスタジオに入ってきてくれると、テンション上がるんです。私はいつも「今日は初めてですか?」って声をかけるようにしています。たまに「話しかけないでオーラ」を放っている人もいますが、スタジオレッスンに参加されるときは心をオープンにして、「初めてなんです」って言ってください。その情報をレッスン前に得られると、内容を急遽変えたりして、対応できるので。スタジオに入るときは「初めてです」と言っていただくと、すごく助かります。

山下 そしてスタジオに入ったら、そのまま流れに乗っていれば何の問題もなく1時間が進んでいきます。

――スタジオレッスンにもいろんなジャンルのものがあります。エアロビのクラスは、あの高いテンションについていけるのだろうかという不安が……。

原田 エアロは中級以上のレッスンになると、参加されているのは慣れている方が多いので、確かにスタジオ内のテンションは高いですね。声を出すタイミングも慣れるまでは難しいし、リズムが合わないと周りと接触事故の可能性もあるので、初めてのときはスタジオスケジュール表に「初心者マーク」がついているクラスに出ることですね。慣れていけば違和感なくできると思います。もし、エアロのテンションに引いてしまったら引いてしまったで、そういう方はヨガとかピラティスのクラスに行かれることが多いです。

山下 ヨガには基本的にはどのクラスでもウェルカムという先生が多いと思うんですよ。動きが激しいエアロとは違い、参加者同士の接触事故が起こる可能性もほとんどありませんから。ある意味、筋トレと似ているところがあるというか、本当に自分のペースでできるので。

原田 ちゃんと自分の体と向き合ってやりたいという人は、ヨガとかピラティスとかのクラスに参加されると思います。空間を楽しんだりテンションを高くして元気をもらったり、アクティブにやりたいという人がエアロを続けていく傾向にあります。まずは一度、スタジオに入ってみたら自分の好みがわかりますね。

――たとえば、ヨガのレッスンを受けてみたいと思っても、体が硬くて何もできないいのではないかと。

山下 そのときのベストを尽くせばいいんです。目指したいものがあったとして、そこまでのプロセスで痛みとか関節の硬さとかに向き合うことで、自分のことがよくわかる。そこで、どうように練習して、どのように克服していくか。それを探すのがヨガなので。そういう意味では、硬い人ウェルカム!なんです。

――そうなんですか!

山下 みんな言うんですよ、「体が硬いから」って。女性でも、初めてくる人は9割ほどの方がそうおっしゃいます。硬いからできないということはなくて、硬いなりにいろんな方法でアプローチをかけていくので、何の問題もないです。

まとめ
・スタジオレッスンを受けるときは自分が初心者であることを明確にアピールすること
・スタジオレッスンも千差万別。合う合わないを確かめるためにはとにかく受けてみること
・ヨガは体が硬くても何の問題もない!

聞き手/藤本かずまさ(筋トレ派) 構成/安 多香子 撮影/長谷川拓司