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むくみを解消するための食べ物は?【川﨑泰代の美筋食 第14回】




「走るフードコーディネーター」川﨑泰代さんに体づくり、健康づくりのための食事と栄養について教わる連載。第14回はむくみの解消、そして下半身痩せについての第2弾。前回に続き、そのポイントを紹介します。

低体温は太りやすい

『体温を上げると健康になる』(齋藤真嗣著、サンマーク文庫)に代表されるように、「体温を上げて免疫力アップ」「内臓を温めて健康になろう」といった特集がしばしばメディアで取り上げられていますので低体温はよくないというのはご存知の方も多いかと思います。平熱が35度台だったり、指先が冷えやすかったりする方は内臓が冷えていることが多いのです。たとえ外見上は太っていて体温が高そうに思える人でも、です。

内臓が冷えると、必然的に代謝が下がります。代謝が下がれば脂肪の蓄積も起こりやすくなる。脂肪は断熱・保温効果を持つだけで発熱はしてくれませんから、食事を改善しない限り内臓の冷え、肥満から抜け出すのは困難とも言えます。季節を問わず、温かいものを口にするのがベストです。どうしても暑いなら、せめて常温。今から少しずつ気をつけることをおすすめします。

下半身太りの引き金と理想の食生活

下半身太りは栄養不足、あるいは栄養の偏り、運動不足による代謝の低下が主な原因です。連載を読んでくださっている方なら耳にタコだと思いますが、とにかく「五大栄養素をバランスよく組み合わせて、欠食することなく1日3食しっかり食べること」。基本中の基本をしっかり守っていくことが大切です。

なお、そこまで脂肪が多くないはずなのに脚が細くならないという人は、「水太り」を起こしている可能性があります。昨日の食事を振り返ってみてください。塩分と水分をたくさん摂取していませんか? 塩分(ナトリウム)には体内に水を溜め込む作用があります。逆に水を排出してくれるのはカリウムです。日本食は塩分が多くなりがちなので、意識してカリウムを摂ってください。カリウムを多く含む食品は、キュウリやゴーヤ、ズッキーニなどです。

ちなみに、人間の体の筋肉量で、下半身の筋肉が占める割合は約70%と言われています。代謝を上げたいなら脚のトレーニングは取り入れたほうがいいでしょうし、長期的な目で見たときに、目先の美のために無理なダイエットで脚の筋肉を失うことが得とは思えません。食生活の改善をしつつも適切な運動を取り入れてほしいですね。

@ iuliia_n – Fotolia

積極的に摂りたい食品・避けたい食品

積極的に摂りたい栄養素は、タンパク質とビタミンC、ビタミンB群、そしてカリウムです。タンパク質は肉や魚、乳製品、豆類に多く含まれています。ビタミンCはレモンや柚子などの柑橘類やフルーツ、パセリやブロッコリーなどの緑黄色野菜。ビタミンB群は豚肉、レバー、マグロなど。カリウムはキュウリやゴーヤ、ズッキーニ、オクラ、ナス、スイカなどの瓜に加えて、大豆や小豆、そしてグリンピースといった豆類に多く含まれています。

避けたい食品はナトリウム、食品添加物です。調味料を塩や醤油からお酢に変えてみたり、濃い味付けをやめて薄味にしてみたりすることで、ある程度のナトリウムは抑えることができます。薄味に関しては、最初は物足りないかもしれませんが慣れれば素材の味といいますか、食材本来の味を楽しめるようになってきます。食品添加物に関しては「ノンカロリー・カロリーオフも要注意」で述べたとおりです。できるだけ化学調味料は使わずに、例えばお出汁は昆布や鰹節で取るなど、ひと手間かければ食品添加物を避けることは可能です。食事は縁の下の力持ちですから、すぐに効果が見えなくても必ずあとからじわじわと効いてきます。がんばりましょう。

構成/松川亜樹子


川﨑泰代(かわさき・やすよ)
フードコーディネーター。アスリートフードマイスター。食育インストラクター。IHクッキングクリエーター。小学生のころよりバレーボールを始め、以来スポーツが生活に欠かせないものとなる。「走るフードコーディネーター」として、自らもフルマラソンに挑戦するなどアスリートとしての顔も持つ。自身の経験から「強い体と心は『食事』で作られる」と言うコンセプトのもと、一般アスリートからトッププロまで幅広く食事を指導。現在はサッカーJリーグU-18育成選手の食事指導にもあたっている。テレビ、ラジオ、雑誌などメディアでも活動している。
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