初めてのゲストポーズ(阿部美早)【マッチョ女子倶楽部⑪】




コンテストに挑む女性は何をキッカケにトレーニングを始め、どんな日常を送っているのか。そんな内容を阿部美早さんと高橋夏美さんに交互に綴ってもらう連載。今回は阿部さんが、大会ゲストとして招かれた際のポージングを振り返ります。

こんにちは! 阿部美早です。
前回は2014年の初戦「アジア選手権大会の選考会in仙台」での体験をお伝えしました。今回は、2015年「ミス健康美東海オープン」にて、ゲストポーザーを務めさせていただいたときのエピソードをお伝えします。

ゲストポーズは初めての体験で、2013年の「ミス21健康美」における自由演技以来となるステージでのパフォーマンスでした。
内容は、観客席から見て、暗転したステージが明るくなると、後姿の私が登場するといった演出でした。
私は背中の広がりをよく評価していただけるので、会場にいらっしゃるみなさまに最初にお見せしたいと思い、後ろ姿からパフォーマンスを始めることを決めていました。

映画「アナと雪の女王」の「Let It Go~ありのままで~」をバックに、ゲストポーズを行いました。180度開脚や体の反りで自分の可能な範囲で柔軟性を表現しました。

当時、会場にいらしていた方のご感想です。
「2年前のミス21健康美のときにも見ることのなかった、阿部選手の体の柔らかさを初めて見ることができました。長身で、たくましいだけでなく、柔らかくそして美しい。阿部選手はまさに、理想的な“muscle beauty”だったのでした」

最高の褒め言葉です……。
“muscle beauty”
(※muscle beautyを愛する行動派筋肉美人ファン、略して「行動派」さん。ありがとうございます)

パフォーマンスは、体をしならせた状態から立ち上がり、ステージの端から端へウォーキング、そしてボディフィットネスの規定ポーズを取らせていただきました。
ステージ中央で、90度ずつ右回りに回転してポーズを取る際、試合とは違って自由に時間配分ができるので、一つ一つのポーズを長めに取り、会場にいらっしゃるみなさまにしっかりお見せしようと心がけました。

試合にはないワクワクドキドキした感覚は、私を自然な笑顔にしてくれました。
「自分の体を表現して何かを感じ取っていただけたら……」
試合とは違う、楽しさと興奮でほどよくバランスが取れた内面で、リラックスすることができました。

また会場には、2014年のオールジャパン優勝した際にも「阿部コーチ!」と応援をしてくれた女の子と、その御両親も駆けつけてくださり、声援や期待に応えたいという気持ちが強くありました。

私がステージに立つ意味は、
・頂点に立ちたい。
・自分の体を審査してほしい。

ということがまず一番にあり、そして……、
・自分の可能性を信じたい。
・理想の体に近づきたい。

そのために……、
・トレーニングをする。
・日焼けをする。
・減量をする。

だから……、
・現状の自分自身に、必要なことを必要なだけ取り入れる。

そんなモチベーションで日々過ごしていました。
そして、応援してくれる人がいる、自分のインプルーブ(成長)した姿を期待してくれる人がいる、そんな方々に120%の気合でお返ししたい、形として残したい!
自分自身のモチベーションと、周りからの支え、このバランスが競技への取り組みにプラスにつながりました。

今は競技から離れていますが、また本気でトレーニングを積んでいった先に「コンテストに出場したい」という気持ちが生まれるのかもしれません。
環境や人や物事ではない、モチベーションはいつだって自分自身の中にある。最近ようやく感じることができました。

私は今年の自分の決断に対して後悔をしていませんが、「あのとき辛抱していればこの先の人生の利益になったかもしれない」、そう考える瞬間もなかった訳ではありません。
でも私は、1カ月半の休養期間を経て、またトレーニングを行う爽快感や充実感を得て、前を向き始めたところです。

これからも、過去のエピソードを含めて、コラムを読んでくださるみなさまに、再スタートを切った自身が伝えられることを可能な限りお伝えさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

ではまた次回のコラム配信される日まで、みなさん! 私とご一緒に……、筋肉痛に悦びを感じる日々を過ごしてみましょう~。