1. Home
  2. スポーツ
  3. 猫ひろし密着取材② 走りのための下半身トレーニング

猫ひろし密着取材② 走りのための下半身トレーニング




カンボジア代表としてリオオリンピックに出場した猫ひろしさん。その走りの秘密に迫る密着取材の第2弾。今回は下半身のトレーニングです。

上半身の次は下半身のトレーニング。最初の種目はバックランジ。ボディメイク系の種目とは異なり、筋肉に効かせるというより、フォームをつくることを意識する。


「前傾姿勢をつくり、母指球(足の親指の付け根)に力を入れます。人は、骨盤と母指球に力を入れることでスムーズに走ることができます。股関節と母指球に力を入れた状態でトレーニングをして、走力を高めていくのです。動作中の前傾の角度、腰の沈ませ方は細かくチェックしています」(伊藤トレーナー)

「伊藤先生は、こういうフォームでトレーニングをしたら、こういった場面で役立つとか、一つひとつの説明しながら動きを教えてくれるんです。姿勢がブレたら、すぐに直してくれる。細かいところまで指導してもらっています」(猫さん)

上半身同様、脚のトレーニングも基本的には30回を4セット。インターバルは15~30秒だ。

「彼は回復が早いんです。長距離の一流選手は回復力が優れているんです。トレーニングでも、少し休むだけで、すぐに次のセットに入れます」(伊藤トレーナー)

「始めたころは『こんなに追い込むんだ!?』って思いました。トレーニングほどつらいものって、この世にないと思うんです。でも、これで速く走れるようになるんだったら、指導されたとおりのことをやります」(猫さん)

内腿の内転筋、ふくらはぎといった細かな筋肉も鍛えていく。スライドするマシンを用いたトレーニング、そして仕上げはカーフレイズ。低負荷・高回数で最後まで筋肉を攻めていく。

一通りのトレーニングを終えたあとは、横になった状態でベルトを強めに締めていく。どうやらこれはかなり痛いようで……。

「たった45分くらいのトレーニングで、クタクタになるくらいまで追い込めます。最後はパフォーマンストレーニングとして、ベルトを軽く巻いた状態でトレッドミル(ランニングマシン)を走ります。トレーニングで鍛えた筋肉を、動きにつなげていくためです。高重量を扱うトレーニングでは難しいですが、低負荷のトレーニングだからこそ、こういうことができるんです」(伊藤トレーナー)

「ここに通い始めた当初はお腹がポッコリと出ていたのですが、トレーニングをするようになって、伊藤先生からも食事についてもアドバイスを受けて、その通りにしたら、どんどんと痩せていきました。また、トレーニング後にも有酸素運動をしているので、さらに脂肪が落ちていきました。生まれて初めてシックスパックになりました」(猫さん)

加圧トレーニングは猫さんにどういった効果をもたらしたか。次回は猫さんのインタビューをお届けする。

取材/藤本かずまさ 撮影/神田勲

<取材協力>
加圧トレーニングジム「DEUX」