カリスマトレーナーとチューナー&レーサーの異色対談! 岡村和義さん②【髙田一也のマッスルラウンジ 第37回】

大好評「マッスルラウンジ」。チューナー&レーサーの岡村和義さんとの異色対談の2回目。フリーウエイトスペースに初めて踏み込んだ時のエピソードや、筋トレにハマっていく過程が語られた。

「何事もなぜそれをやっているのかという意味が理解できないと続かない」(髙田)
「子供はどんどん大きくなる。負けずに自分も大きくなりたい」(岡村)

髙田:レーサーにとって一番必要な筋力は、何だと思われますか。

岡村:腹筋なのかなぁ。あと、やっぱり腕は疲れますね。トップカテゴリーのGT300というレースのコーナリングで、シフトアップ(ギアチェンジ)をするときに一瞬片手になるのはすごくつらかったです。そうそう、その頃通っていたジムのフリーウエイトのコーナーは毎日来ている人が占領していて、近づけませんでした。何となく怒られそうじゃないですか(笑)。

髙田:そういう話はよく聞きますね(笑)。

岡村:ちょっと試してみたいけど、あの場所はあの人たちだけのものだから、こっちはマシンしかできないみたいな(笑)。私は週に2日しか行かなかったですけど、いつ行ってもその人たちがいるんです(笑)。当時は大会に出るための基礎体力づくりで何となくトレーニングをやっていたんですけど、決して楽しくもないし興味がなかったので、「この人たちって他にやることがないのかな?」と思っていました。でも最近は気持ちが変わってきて、「筋トレって楽しいものなんだな」と感じるようになりましたね。

髙田:先ほどもお話ししたように僕は25歳でトレーニングを始めたんですけど、年齢的に早いほうではなかったんですよね。今さらこんなガリガリがトレーニングをしてもどうにもならないだろうと思ったこともありましたし、岡村さんがおっしゃられたように、ジムにはマッチョな人がたくさんいるので、どうせ自分が行ってもバカにされるんだろうなと思っていました。でも、健康になりたいという切実な思いがあったので、思い切って行ってみたんです。最低でもベンチが100キロ上がるというような、すごい人たちばかりのジムに間違って入ってしまったんですけど、話してみるとみなさん意外と優しいんです。昔の写真を見せてくれて「自分もこんなに細かったから、髙田さんも続ければ自分たちのようになれる」と教えてくれたんですよ。だまされたと思って続けていたら、3カ月経ったときに「何か鍛えたりしてるの?」とまわりから言われ始めたんですね。そのときに、自分のやったことを他人に評価してもらえることが、こんなにうれしいことなんだなと思ったんですね。

岡村:今の身体からは考えられないですけど、ガリガリの頃もあったんですね。

髙田:ガリガリだったんですよ。自分のクライアントさんでも、そういう方が多くいらっしゃるんです。敷居が高く感じるのも分かりますし、マッチョな人の中に入っていく威圧感みたいなものも経験上すごく理解できるので、初心を忘れないようにしたいと思っています。岡村さんがトレーニングを楽しいと感じるようになったのは、何かきっかけになる出来事があったのですか?

岡村:トレーニングって部位ごとにやりますよね。最初の頃は肩をやっても、肩が痛いのか腕が痛いのか分からなかったんです。それが、肩をやると肩だけが痛くなったり、胸をやったら胸だけが痛くなったりするようになってきて、これはけっこううまくなってきているのかもしれないなと分かるようになって楽しくなってきましたね。

髙田:指導をさせていただくときに、意識させやすい部位があるんです。三頭筋は分かりやすいので、初心者にはまず三頭筋を鍛えてもらって、次に背中を鍛えていきます。三頭筋を意識できれば、同じように背中だけを使っているということが分かってきますので。

岡村:感じられるようになってきてから、急に筋肉が増えた感じはしますね。

髙田:実感できるというのは大事ですよね。何事も、なぜそれをやっているのかという意味が理解できないと続かないですよね。

岡村:変化を感じられるようになると、これがなくなっちゃうのが嫌だなと心配になるんですよ。今日休んだらこの硬さが維持できないかもしれないと心配になるから、ちょっとだけやろうかみたいな。筋肉痛で痛くてバーベルが上がらないときは、スクワットだけやろうかなとか。

髙田:ウエイトトレーニングは中毒性がありますもんね。自分も少しトレーニングができなかったりすると、あぁ、腕が細くなっているんだろうなと思いますし。

岡村:私は1歳10カ月の子どもがいるんですけど、抱っこするのがどんどん楽になってきていますね。向こうはどんどん大きくなっているので、負けないようにこっちも大きくならないと(笑)。

髙田:そういう分かりやすい変化っていいですね。

取材&構成・編集部/撮影・山中順子

髙田一也(たかだ・かずや)
1970年、東京都出身。新宿御苑のパーソナルトレーニングジム「TREGIS(トレジス)」代表。華奢な体を改善するため、1995年よりウエイトトレーニングを開始。2003年からはパーソナルトレーナーとしての活動をスタートさせ、同時にボディビル大会にも出場。3度の優勝を果たす。09年以降はパーソナルトレーナーとしての活動に専念し、11年に「TREGIS」を設立。自らのカラダを磨き上げてきた経験とノウハウを活かし、これまでに多数のタレントやモデル、ダンサー、医師、薬剤師、格闘家、エアロインストラクター、会社経営者など1000名超を指導。その確かな指導法は雑誌やテレビなどのメディアにも取り上げられる。
TREGIS 公式HP
岡村和義(おかむら・かずよし)
1958年1月1日、埼玉県出身。チューナーであり、SUPER GT 300クラスや全日本プロドリフト選手権(D1)にも参戦するレーサーでもある。生粋のシルビアマニアとしても有名。
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