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ひっそりと肉体改造にチャレンジしていました。【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第20回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 会社から徒歩3分の場所にあるジムに通い始めて、トレーニングライフが非常に充実しています。体に残る筋肉痛がなんとも心地よい変なおじさんです。

さて、学生時代は部活をやっていたため毎日練習をするのが当たり前の日々を過ごしてきました。ウエイトトレーニングも定期的に行なっていて、一通りのことは理解しているつもりですが、実は筋トレはあまり好きではありませんでした。

以前にもコラムで書きましたが、レスリングの選手時代は試合のたびに10キロ近い減量があったため、筋トレによって筋肉量が増して体重が増えるのが嫌だったのです。もちろん、パワーアップして階級を上げるという選択肢もあります。長期的に考えればそのほうが賢明だったと思います。ただ、私の場合は現役を続けるのは学生のうちだけと決めていたので、限られた時間で結果を出すために減量を選んでいました。

ただし、試合で勝つ筋力をつけるための筋トレは不可欠です。大事なのは見栄えのいい体をつくることではなく、闘える体をつくること。体重をあまり増やさないために大きな筋肉を鍛えるよりも、首、前腕(握力)、二頭筋、ふくらはぎなど、闘うために必要な部位を強化することに重きを置いてトレーニングをしてきました。トレーニングは目標を明確にすることがとても大事です。

では、普通のおじさんになった今は何を目標にトレーニングをするのか? 日常的に体を動かす、あるいは体を鍛えるという習慣のない人からみれば、毎月ジム代を払って、筋肉痛になるようなトレーニングをすることに疑問を感じることでしょう。

おじさんが体を鍛える目的の一つは、美味しくご飯を食べて、美味しくお酒を飲むことです。「鉄人アスリート」のコーナーに登場した永田裕志選手が言っていたように、トレーニングをして汗を流すと、何もしていないときよりも食事もお酒も美味しくなります。また、トレーニングをしていない日にお酒を飲むと、どうしても後ろめたい気持ちになってしまう自分がいます。この気持ち、トレーニングをしている方なら理解してくれるのではないでしょうか?

しかし、美味しく飲食をすることだけがモチベーションでは、トレーニングがつまらなくなってきます。そこで目標を持ったトレーニングに着手することにしました。昨年5月にVITUP!がスタートしたとき、企画の中で2人の部下が腹筋割りチャレンジを行ないました(目指せシックスパック)。実はこの頃から私もひっそりと肉体改造に着手していたのです。

昨年は今まで生きてきた中で一番忙しい1年でした。「肉体改造します!」と宣言して失敗すると恥ずかしいので、人知れず時間の許す限りのトレーニングをしてきました。

こちらが1年前。

そしてこちらが現在です。

太っている人が痩せるような劇的な変化ではありませんが、自分でも変化を実感することができます。「美味しくご飯を食べたい」というモチベーションよりも、「肉体改造」という強い目標を持った効果と言ってもいいでしょう。

やはりトレーニングは目標を持つことが大事です。会社の近くのジムで24時間トレーニング可能となった今は、深夜でも早朝でも自分しだいで筋トレができます。もはや多忙は言い訳にはならないので、さらなるバルクアップを目標に、トレーニングに励みたいと思います。減量も大変でしたが、バルクアップは別の意味でかなり大変です。

成果は1年後。私がしれっとしていたら、あまりうまくいかなかったと思ってください。

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。