ドイツ発祥の新感覚スポーツ『ラート』に挑戦!①

ラートとは、2本の鉄の輪を平行につないだ器具で、さまざまな動きを競うドイツ生まれのスポーツです。
ちなみにラート(rad)という言葉はドイツ語で「車輪」という意味です。「ホイール」と言った方が、イメージしやすいかもしれません。名作小説として名高いヘルマン・ヘッセの『車輪の下』は、原題を『Unterm Rad(ウンターム・ラート)』といい、この場合の「Rad(ラート)」も同じく、「車輪」を意味しています。
今回はそんなドイツ発祥の「ラート」というスポーツに挑戦してきました。

今回私がお邪魔したのは、「SSC大泉」が主宰する、ラート教室。会場は大泉第三小学校です。
練習場所の体育館に入るなり、元気いっぱいの子供たちの笑い声が聞こえてきます!


ここでラートを指導する大人気の先生が今日『ラート』を指導してくださる、吉田望先生です。
吉田先生は日本で唯一の女性ラート・パフォーマーとして、数々の国内外の大会で優勝経験を持つ、日本ラート界の第一人者です。

まずは念入りな準備運動から

まずは念入りな準備運動から始めることに。
横に倒したラートを使い3人1組で使い、開脚運動をします。お風呂上りにストレッチはするものの、普段こんなに開脚することはほとんどありません。最初からまさかの大苦戦!

吉田先生にも厳しいご指導をいただき、何とか足を開こうと頑張りますが、完全に他の3人の足を引っ張ってしまい、思わぬところで躓いてしまいます。

気を取り直して、早速ラートを使っての練習を始めます。
最初に吉田先生から、器具のそれぞれのパーツの名称を教えてもらいます。

当たり前ですが、ラートは鉄なので非常に重たいです。そして硬いです。実物に触れて初めて、この当たり前すぎる事実に気が付きます。そしてそんな当たり前すぎる事実に気が付いてしまった今、一気に不安がこみ上げてきます。

早速、念願のラートに乗ることに

「そしたら、まずは左右に動く練習から始めましょう。ステップバーに乗ってください」
ということでラートに乗る瞬間です。恐る恐る足を乗せ、バランスを保ちながら直立します。

「今度はこの状態で、左右に動いてみましょう」
右、左、右と自分なりにリズムをとりながら、左右に体重移動します。ここまでは難なくクリア。

器具を見た瞬間は、その硬さと重さに少し恐怖心を抱きましたが、むしろ重くて硬いサークルの中に自分が入ることで、守られているような気分になります。

「今度はターンをしてみましょう」
体重移動を大きくして、左右に動き始めます。
多少難易度は上がりますが、体重移動の方向とバーグリップを掴むタイミングを間違わなければ、意外と簡単にできます。

「おお、初めてなのに意外とできますね」と、嬉しいお褒めのお言葉をもらい、気をよくします。

「じゃあ、次はウォーキングをしましょうか」
ウォーキングでは、リングの縁の上を歩いて、前方へと移動していきます。リングの上を小幅で歩くだけなので、そこまで難しくはありません。

ですが、おそらく、これからいくつかの技を体験させてもらうにあたり、その基礎的な動きになりそうなので、気を抜くことなく、行ったり来たりの往復を丁寧に繰り返します。

黙々とウォーキング、ターンを繰り返し、体の重心の移動を確認しながら、地道なトレーニングを重ねます。

この時点で、重心移動だけで、これだけ楽しく運動ができるのかと、かなりの手ごたえを感じています。

一回転までの道のりも、もはや目の前といっても過言ではないでしょう。
ついさっきまで感じていた不安はいづこへか吹き飛び、今はただアクロバットな技がやりたくて仕方がありません。

すると、吉田先生から新しい課題をもらいます。

「一回転してみましょうか!」
ついに、待ちに待った、一回転に挑戦です。期待で胸躍るのを落ち着かせ、早くも今日の目標の技にトライします!

取材・文/須崎竜太 写真/伊藤翼