2019年は馬鹿になる【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第45回】

VITUP!読者の皆様、こんにちは。明けましておめでとうございます。2019年もよろしくお願いいたします。

さて、皆様は年末年始をどのように過ごしたでしょうか? 休みを利用して旅行や帰省した方もいるでしょうし、とにかく食べて飲んでのんびり過ごしたという方もいるでしょう。大晦日には紅白歌合戦(他テレビ)を見て、元日は初詣に行き、2日3日は箱根駅伝を見る。これが日本人な健全な年末年始の過ごし方です。

学生時代や週刊誌をつくっていた時代は、日本人の健全な年末年始の過ごし方はできませんでした。選手だった頃は「3日休むとただの人」という格言があり、たとえオフが1週間あったとしても、3日続けて休むのはタブー。ランニングや筋トレで2時間くらいのトレーニングをするのは当たり前。むしろやらないと弱くなりそうで、それが怖くて休むことはできませんでした。

週刊誌の若手時代も同じです。スポーツイベントは年末年始に関係なく行なわれているし、原稿を毎日書くのも普通のこと。経験の浅い若手の頃は、3日続けて休むと原稿が書けなくなりそうで、連休があると恐怖でした。

時は流れ、近年は日本人の健全な年末年始を過ごすことが多くなっています。そんななか昨年末は久しぶりに大晦日に現場へ出動。既報の通り、年越しトレーニングの取材に行ってきました。日本人の健全な年末年始に慣れてしまった私は、当初「なかなかしんどいな」と思っておりました。大晦日に出勤して年越しまで取材、それが終わってから記事をアップ。普通はみんな嫌がります。私も腰が重かったのです。

しかし、部下だけ現場に行かせて自分は酒を飲みながら紅白を見るなんてできません。そんなときこそ馬鹿になるのです。馬鹿になるとは、一生懸命やるということであり、本気で取り組むということ。なんでも嫌々やったら楽しくありません。どうせやるなら本気で取り組む。馬鹿になれば全部が楽しい。若い頃の気持ちを思い出して現場に行きました。

すでに速報リポートやぷぅやんのダイエット物語でも伝えているように、現場の熱気は最高でした。大晦日に4時間にわたってトレーニングをするという、馬鹿にならないとできないことを参加者全員が馬鹿になって取り組む。それだけたくさんの本気が集まれば、会場が熱気に包まれることは必然です。

このイベントは今回が初めての試みであり、トレーニングメニューや部屋の移動のタイミングや回り方、10.8㎏のササミのふるまい方など、試行錯誤の部分も多々ありました。そのなかでも現場のスタッフは本気で取り組み、参加者も「どうせやるならぶっ倒れるまで」くらいの勢いでトレーニングに臨んでいました。

みんなが馬鹿になってトレーニングを行ない、最後の108回スクワットで年越しをした後の参加者の方々の充実した表情はとても印象的でした。馬鹿になることができる人は大きなエネルギーを生み出せます。「本気になるのは格好悪い」と思っている人にはできないことができます。

私は若くして責任ある立場になったことから、どうしても正統派路線にならざるを得ない部分がありました。でも2019年は馬鹿になります。もともとは人がやらない馬鹿企画を生み出すのが好きでした。馬鹿すぎてボツになった企画は数知れず。今年は馬鹿になっていろいろな取り組みをできたらなと思っております。

それではVITUP!読者の皆様、今年もよろしくお願いいたします。

 

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。