0から1へ。ジム選びのポイント【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第47回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 先週お伝えしたように年明けから体調不良でジムに行けずにいました。なかなか回復しないため、体調不良お構いなしにジムに行って汗を流してプロテインを飲むという日常に戻してみたところ、すぐに元気になりました。年末年始でジムに行けなかったことが体調不良の原因だったのかもしれません。

さて、前回は新年を機にジムに通い始めたビギナーの方に向けたコラムを書きましたが、それよりも前に書いておくべきことがありました。ジムに通い始める前段階、ジムの選び方についてです。継続することも大変であり大事ですが、まずはジム通いを始める、0を1にすることのほうがもっと難しいことだと思います。というわけで、ジム選びのポイントを私なりに考えてみました。

はじめの一歩を踏み出す方向は、大きく二つにわけることができると思います。一つはパーソナルジムで、もう一つは市や区のスポーツセンターです。パーソナルジムもスポーツセンターも、それぞれ異なるメリットを持つので、自分に合った選択をすることが大事です。

モチベーション重視ならばパーソナルジムがいいでしょう。パーソナルジムの場合はトレーナーがついてくれるため、何をやったらいいかわからないという初心者の方でも安心です。目的にあったメニューを組んでくれたり、トレーニングのやり方や器具の使い方、栄養指導をしてくれたりもます。また、パーソナルジムは多くの場合、完全予約、完全個室のため、周囲の目を気にする必要もありません。このようにパーソナルジムには魅力的な点がたくさんあります。

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確かな成果を求めるなら、パーソナルジムが断然オススメです。ただ、環境が充実しているぶん、料金もそれなりにかかります。ジムやトレーナーによって金額は異なりますが、1時間6000~8000円として、週に1回通うと1カ月で3万円を超える計算です。金銭的負担が大きすぎるということもあるでしょう。

一方、コスト重視ならば市や区のスポーツセンター利用から始めてみる方法もあります。こちらはだいたいビジター制で、1回(2~3時間)300~600円程度の料金でトレーニング施設を利用することができます。1回500円として週2回通っても料金は1カ月で4000円。ビジターなので支払いは行ったときだけで、フィットネスジムで月会費を払うよりもお得と考えることもできます。ただし、設備はあまり充実していません。器具やマシンの数も少ないため、順番待ちをする時間が長くなることもあるし、トレーニングに慣れてくると物足りなく感じるかもしれません。

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個人的にはビジターでスポーツセンター通いから始めて、トレーニングが物足りなく感じるようになったら、パーソナルジムや設備が充実したフィットネスジムにステップアップという形がいいのではないかと思います。

0から1へと一歩踏み出す際には、装備を整えることも大事です。かっこいいウェアを買ったり、履き心地抜群のシューズを買ったりしてからジムにいけば、それだけで気持ちが高まります。もちろん、家にある短パン、Tシャツでジムに行っても問題はありませんが、時には格好から入ることも必要です。このウェアを着たいからジムに行く、このシューズで走りたいからジムに行く……そんなモチベーションでもいいのではないでしょうか。

最後にジム選びで一番大事なこと。それは通いやすいことです。料金が安い。設備がいい。素敵なトレーナーがいる。ジムにはそれぞれ魅力があります。しかし、どんなに魅力があっても、家から遠い、会社帰りに行きづらいなど、通いやすさに問題があると足が遠のいてしまいます。仕事の前後にフラッと行ける。何かのついでに行ける。そんな通いやすさは、ジムを選ぶ上でとても重要なポイントになると思います。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。