スポーツ性貧血も鉄分を多く摂ればいい?【川﨑泰代の美筋食 第51回】

「走るフードコーディネーター」川﨑泰代さんに体づくり、健康づくりのための食事と栄養について教わる連載。身近なテーマに関する質問に答えてもらいます。今回のテーマは、スポーツ性貧血について。

Q.もともと貧血気味だったのですが、トレーニングを始めてからさらにひどくなったような気がします。周りからはレバーを食べなさいとよく言われるのですが、レバーが嫌いです。どうしたらいいですか?

A.貧血の多くの原因は「鉄欠乏性貧血」と呼ばれる鉄分不足によるものなので、貧血の方は鉄分を摂取することが大切になってきます。鉄分の摂取にはレバーが最適ですが、ヘム鉄と非ヘム鉄からも摂取することが可能です。ヘム鉄とは、動物性の食品に含まれている鉄分のことで、レバーのほかにも赤身のお肉や青魚、赤身魚(マグロやカツオ)などに含まれていますしじみなどの貝類にも多く含まれており、非ヘム鉄に比べて吸収率が高いという利点があります。ほうれん草やひじき、高野豆腐などの食物性の食品に含まれている非ヘム鉄は、ヘム鉄に比べると吸収率は低いものの、料理のバリエーションを増やせるという点で、摂取しやすいのではないでしょうか。例えば、ほうれん草だったらソテー・胡麻和え・野菜炒めなどに。ひじきの場合でも、煮物・サラダ・炊き込みご飯などにすることで、飽きずに摂取することができると思いますよ。

貧血がひどくなってしまった原因としては「スポーツ性貧血」が考えられます。運動して汗をかくと、鉄分の吸収率をよくする働きのあるビタミンCも一緒に外へ流れていってしまうため、貧血の症状を発症しやすくしてしまいます。運動をする方は特に、鉄分と一緒にビタミンCを摂取することを心がけてみてください。ビタミンCは果物だけではなく、ジャガイモにも多く含まれているので、鉄分を含む食材と一緒に炒めたりすることで、手軽に摂取することができます。

ビタミンCと同様、お酢にも鉄分の吸収率をアップさせる効果があるとされています。普通のお酢でももちろん効果はありますが、梅干しから摂取できるお酢を活用するのもおすすめです。私がよく作る、イワシやサンマを梅干しと一緒に煮る料理は、一度に鉄分とお酢を摂取できるので、鉄分の吸収率が上げることができます。摂取した鉄分を効率よく吸収させるためにも、料理の組み合わせに一工夫加えてみてみるとよいでしょう。

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冒頭でも記載しましたが、鉄分の摂取にはレバーが一番適しています。しかし、レバーはコレステロールが高いので、いくら貧血であっても食べすぎはよくありません。レバーが苦手ではない人もレバーばかりを食べるというよりは、様々な食材からバランスよく鉄分を摂取することを心がけてみてください。

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川﨑泰代(かわさき・やすよ)
フードコーディネーター。アスリートフードマイスター。食育インストラクター。IHクッキングクリエーター。小学生のころよりバレーボールを始め、以来スポーツが生活に欠かせないものとなる。「走るフードコーディネーター」として、自らもフルマラソンに挑戦するなどアスリートとしての顔も持つ。自身の経験から「強い体と心は『食事』で作られる」と言うコンセプトのもと、一般アスリートからトッププロまで幅広く食事を指導。テレビ、ラジオ、雑誌などメディアでも活動している。
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