ヨーグルトを食べれば花粉症の症状は緩和する?【川﨑泰代の美筋食 第56回】




「走るフードコーディネーター」川﨑泰代さんに体づくり、健康づくりのための食事と栄養について教わる連載。身近なテーマに関する質問に答えてもらいます。今回のテーマは、花粉の時期に摂りたい食材について。

Q.毎日のランニングが日課ですが、花粉症の時期は外を走るのがつらいです。ヨーグルトがいいとよく聞くので、この時期から積極的に食べるようにしていますが、そもそもヨーグルトはなぜ花粉症の症状を抑えることができるのですか? もしほかにもおすすめの食材があったら教えていただきたいです。

A.ヨーグルトには乳酸菌が多く含まれているので、摂取することで腸を健康に保つことができ、免疫力をあげることができます。腸には身体の約7割の免疫細胞が存在するとされているのですが、この免疫細胞に乱れが生じると花粉症などのアレルギー疾患につながってしまいます。

今の時期からヨーグルトを摂られているということはとてもいい心がけだと思いますが、通年を通して摂取するとさらに効果が表れやすくなると思いますよ。また、乳酸菌はヨーグルトに限らず納豆や漬物、味噌などの発酵食品からも摂取できますので、積極的に摂るようにするとよいでしょう。

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乳酸菌以外にも、免疫力アップとアレルギー症状の緩和に効果があるビタミンC、粘膜を保護するムチン、アレルギー症状を軽減するペクチンも花粉症の方には積極的に摂っていただきたい栄養素です。食材で言うならば、ビタミンCとムチンが豊富に含まれているレンコンがおすすめです。レンコンと鶏肉の甘辛炒めは、タンパク質も一緒に摂ることができるので、より粘膜の保護ができるだけでなく、丈夫な身体をつくることにもつながります。ペクチンはりんごに多く含まれているので、コンポートにしてヨーグルトと食べると乳酸菌と一緒に摂ることができるのでおすすめです。

花粉症の症状が辛いときは、ミントの香りで鼻の通りをよくする効果のあるハーブティーを取り入れてみてはいかがでしょうか。特にビタミンCを多く含むハイビスカスを含んだものや、エキナセアという抗アレルギー作用のあるハーブを使ったものを選ぶとよいでしょう。

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川﨑泰代(かわさき・やすよ)
フードコーディネーター。アスリートフードマイスター。食育インストラクター。IHクッキングクリエーター。小学生のころよりバレーボールを始め、以来スポーツが生活に欠かせないものとなる。「走るフードコーディネーター」として、自らもフルマラソンに挑戦するなどアスリートとしての顔も持つ。自身の経験から「強い体と心は『食事』で作られる」と言うコンセプトのもと、一般アスリートからトッププロまで幅広く食事を指導。テレビ、ラジオ、雑誌などメディアでも活動している。
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