美味しく食べてダイエット【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第60回】

VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? ゴールデンウイークが近づき、そろそろ毎年恒例のダイエット期がやってきます。

私事ですが毎年、夏が来る前に1カ月程度のダイエット期間を設けています。ダイエット期と言ってもそんなに大げさなものではなく、その期間はアルコールを制限し、食事も揚げ物など高カロリーなものを避けるというだけのこと。普段は食事にまったく気をつかっていないので、自分への戒めとして、40代になってから年に一度くらいは現役時代の体脂肪率(10~12%)に近づけようという期間をつくっているのです。

過去のコラムでも書いてきたように、レスリングの選手時代は毎月10㎏くらいの減量をしていました。当時は今ほど食事法、減量法のノウハウが広まっておらず、完全な自己流。減量を繰り返して経験を積み、引退する頃にようやく自分に合った落とし方を見つけることができましたが、そこに至るまでには体重を落とすと同時にパワーもコンディションも落としてしまうことが多々ありました。もしも現役時代に的確なアドバイスをくれるトレーナーがいたら、まったく違う減量生活になっていたのだろうなと思います。

先日、「トレーナーの輪」のコーナーで紹介した上田貴央さんはダイエット指導のスペシャリスト。ダイエットについての話をしているときに、面白い話を聞かせてくれました。「痩せたい」と言ってパーソナルを受けにくるお客様の大半は、自分の好きな食べ物が何なのかわかっていないというのです。

「多くの人は本当に自分の好きな食べ物が何かをわかっていなくて、知ってるつもりになっているだけなんです」

もちろん、味が好きという食べ物は誰にでもあります。しかし、ダイエット、体づくりにフォーカスして条件を考えたときに、本当にそれが好きと言えるのかを考えることが、自分が好きな食べ物を知ることになると言います。

「たとえばメロンパンが好きという人がいます。メロンパンは美味しいので、僕も100キロカロリーや200キロカロリーだったら食べます。だけど、メロンパンは500キロカロリーくらいあるんです。500キロカロリーもあれば、果物ならお腹いっぱい食べられます。価格に置き換えたらわかりやすいと思います。メロンパンは100円とか200円であの美味しさだから買うんですけど、もしも2000円だったらみんな買わないですよね。カロリーを知らずに食べるというのは、価格を知らないで買っているのと同じなんです。ダイエットをしていて今日摂取できるカロリーが決まっていたときに、本当にメロンパンで500キロカロリーも摂っていいんですか?と。同じくらい美味しくてカロリーは半分という食べ物も世の中にはけっこうあります。ダイエットしたい人なら、同じくらい好きなものが2つあったら、カロリーが半分のほうを取るべきですよね。そういう価値観を育てていく、一緒に考えていくことがダイエットの第一歩となります」

考えて好きなものを食べる。上田さんの言葉にヒントを得て、ちょっと考えてみました。疲れているときは甘い物が食べたくなります。春が旬のイチゴを使った甘い物といえば、ショートケーキ。大きさによってカロリーは異なるものの、一般的な洋菓子屋さんのショートケーキはだいたい350キロカロリーくらいです。350キロカロリーといったらコンビニのおにぎり2個分くらいでしょうか。なかなかヘビーです。

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では同じくイチゴを使った甘い物、イチゴ大福の場合はどうか? こちらは1個(約100g)で150キロカロリーくらい。普通の大福は240キロカロリーくらいですが、イチゴが入ってアンコが減る分カロリーが低くなります。二個食べてもショートケーキよりも低カロリー。ダイエット期にチョイスするとしたらこっちでしょう。

「イチゴを使った甘い物」と言葉にしたら同じでも、カロリーはだいぶ違うことがわかります。今年のダイエット期は、遊び感覚で美味しくて低カロリーなものを探して食べてみるのも面白いかなと思っています。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。