スポーツ深読みシリーズ~トライアスロン【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第61回】

VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 平成最後の日曜日、平成最後の「週刊VITUP!」です。

この4月はやたらと「平成最後の」という言葉を聞きました。私個人的にも今日は平成最後のサッカー観戦で、明日は平成最後のプロレス観戦からの平成最後のビール。平成最後の日に平成最後の筋トレ…と平成最後づくしを予定しております。

さて、昭和生まれの私ですが、人生において主となる出来事が起きているのはすべて平成です。結婚も就職も転職も子供が生まれたのも選手活動のピークもすべて平成の出来事。40代で迎える令和は自分にとってそれほど大きな出来事はないのでは?なんて思っています。

スポーツも20代から30代の年齢がピークの競技が多数を占めていますが、日本では30代後半から40代の年齢層でもっとも盛んに行なわれている競技もあります。それはトライアスロンです。水泳(スイム)、自転車ロードレース(バイク)、長距離走(ラン)の3種目をすべて一人で行う耐久レースが、意外にも40代の人が多く行なっているのです。

トライアスロンはスイム→バイク→ランの順で行なわれ、オリンピックディスタンスの場合はスイムが1.5㎞、バイクが40㎞、ランが10㎞の計51.5㎞になります。この過酷な競技に30代後半から40代が多く取り組んでいる理由は、他競技からの転身が多いからです。学生時代に水泳をやっていた、あるいは陸上をやっていた、という人が年齢を重ねてから健康のためにいろいろな形で体を動かせるトライアスロンを始めるというケースが多いそうです。

選手はトライスーツと呼ばれるウェアを着用。スイム・バイク・ランの3種目ともこれ一つで競技ができます。ただ、スイムのときにはウェットスーツを着用するケースが多数。ウェットスーツにも袖の有無で「フルスーツ」と「ロングジョン」に分けられます。袖のないロングジョンは腕が動かしやすく脱ぎやすいので夏向き。フルスーツは腕まで覆われるので浮力が高く、ロングジョンより速く泳ぐことができます。ウェットスーツ選びも競技を行う上では大事になってきます。

最後にスポーツ深読みシリーズとして、トライアスロンの雑学も一つ紹介しましょう。トライアスロンは大会前日に「カーボパーティー」という前夜祭が開催されます。オリンピックディフェンスでの消費カロリーは1400~1600キロカロリー(さらに距離の長いロングディスタンスになるとその3倍)と、体力の消耗が激しいため、前日にパスタやうどん、おにぎりなど、エネルギーとなるカーボ(炭水化物)を摂取するパーティーが行なわれるのです。日本国内の大会では開催地の名産品が振舞われることもあります。参加者の皆さんは、炭水化物をしっかり補給して、レースに備えるというわけです。

40代で迎える令和。新たな取り組みとして40代が多く取り組んでいるというトライアスロンを始めま……せん。それではまた来週、令和元年にお会いしましょう。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。