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Q.子どもに筋トレをさせてもいいですか?【バズーカ岡田にきけ 第15回】




これからボディビルを始める初心者から、大会出場もあるベテランまであらゆるボディビルダーの悩みに骨格筋のエキスパートであるバズーカ岡田先生に、ズバリきいてしまう連載企画。第15回は、子どもに筋トレさせるべきか否かについてきいてみました。

させてもいいが、ほかにすべきことがある

子どもに筋トレをさせても問題ないか? と言われれば問題はありませんが、あまり効果はありません。それよりも子どもの時期にこそ伸びやすい身体操作を向上させるような運動をさせることのほうが重要です。今やっているスポーツの技術が伸びるような動きの練習をさせることです。具体的に言えば、野球やサッカーなどの球技であれば、できるだけ多くボールに触れ、質の高い動きを真似させて、自分なりのコツを掴ませるのです。有能な指導者がいればそれに越したことはありません。あるいは走ったり跳んだり、そういう動作を多くして体が連動して動く感覚を掴むことが身体操作の技術を成長させることにつながります。

© makieni – Fotolia

身体操作の技術を大人になってから伸ばすことは難しいので、筋トレをさせる時間があったら、技術練習をさせたほうが効果的です。筋トレは高校生以上になって体がある程度できてからのほうが伸びますから、子どもの頃からやってもあまり意味がありません。時間の有効利用ですね。

そもそも小学生くらいの子どもに筋トレをやらせても、あまり筋力はつかないんです。もちろん、バーベルを持たせれば使用重量は伸びますが、それは筋肉がついているのではなく、神経系の作用によって大きな力が出せるようになっているだけです。もちろん、そのことに意味がないわけではないですが、子どもの頃から力に頼ってしまうと技術練習をおろそかにしがちです。競技スポーツの技術というのは一朝一夕ではなかなか伸びなくて時間がかかるもの。そういう時間のかかる練習を積み上げることに子どもの頃から取り組んでいたほうが、あとになってから絶対に競技成績が伸びます。筋トレをしている時間があったら、身体操作をうまくするような練習をさせたほうがいいでしょう。

※本連載では岡田先生への質問を募集しております。先生にききたいことがある方はcontact@vitup.jpまでメールでお送りください。または、サイトのContactよりお寄せいただいても結構です。

岡田隆(おかだ・たかし)
1980年、愛知県出身。日本体育大学准教授。JOC強化スタッフ(柔道)、柔道全日本男子チーム体力強化部門長。日本体育大学大学院体育学科研究科修了。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。自身もウエイトトレーニングの実践者として2014年にボディビルコンテストに初挑戦。デビュー戦となった東京オープン選手権大会70kg級で優勝を果たす。16年には日本社会人選手権大会を制し、日本選手権大会にも出場。骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌等多くのメディアで活躍中。『2週間で腹を割る!4分鬼筋トレ』(アチーブメント出版)『バズーカ式【超効率】肉体改造メソッド』(池田書店)など著書多数。10月9日にメルパルクホールで行われる第63回日本ボディビル選手権に出場予定!
バズーカ岡田オフィシャルブログ