日本初開催がいよいよ迫ってきた「マッスルコンテスト」。2019年2月24日(日)にカルッツかわさきで開催されるこの世界規模のコンテストについて、大会アドバイザーとして携わる村上洋之氏(株式会社THINKフィットネス)に話を聞いた。2回目となる今回は、メインとなるコンテストについて。
「マッスルゲート」はすべてのトレーニーに開かれた“登竜門”
――「マッスルコンテスト」はアマチュアは全6カテゴリー、60クラスで開催されますね。
村上:はい。男性は「男子フィジーク」「クラシックフィジーク」「ボディビルディング」の3カテゴリー、女性は「女子ビキニ」「フィギュア(ボディフィットネス)」「女子フィジーク」の3カテゴリーです。そして、それぞれのオーバーオール(総合)優勝者には、IFBB(国際ボディビルダーズ連盟)プロリーグ認定のプロカードが与えられます。
――「女子ビキニ」に関しては、今回唯一のプロコンテストとして「IFBB Pro League BIKINI」が開催されることになっていますね。
村上:これは貴重な機会です。世界で活躍するトップアスリートの肉体美、エレガントな動きなどを、ぜひ間近で見てほしいですね。本当に感動すると思いますし、それを自分のモチベーションにしてもらえたらいいと思います。生で観るのと、写真や動画で見るのとでは全然違いますから。ビキニは筋肉の大きさに明確な差がないので、人によってカッコイイと思う選手は違ってくると思いますし、「この人を目指そう」という目標を探しやすい競技だと思います。
――今回は日本でのボディビルシーズンよりかなり早い2月の開催ですが、この点は何か狙いがあるのでしょうか。
村上:一番大きいのが、3月の1週目に開催されるアーノルド・スポーツ・フェスティバルを見据えている点です。今後「マッスルコンテスト」が大きくなったときに、ここで勝ってプロカードを得た選手が、そのような大会に出てほしいという考えですね。プロは、だいたい2、3月からサーキットがスタートして、9月の「ミスター・オリンピア」で最終のトップが決まるという流れになっています。そのスタートに合わせて2月にやりかったというのがあります。
――ちなみに、「マッスルコンテスト」のロゴには『剣』のモチーフが使われていますが、これはどんな意味があるのでしょうか。
村上:数多くのコンテストが開かれ、それぞれ独創的な賞品が用意されてきましたが、なかでも最も長い歴史を持つのが「マッスルコンテスト」の『剣』です。この『剣』には南カリフォルニアで始まった「マッスルコンテスト」の精神と魂が込められており、30年間にわたり受け継がれています。チャンピオンに与えられるこの『剣』は、いからなる困難にも立ち向かう勇気を持ち、過酷な試練に耐え抜いてきた証であり、真の戦士に与えられるものなのです。
――今回は初心者の“登竜門”として開催される「マッスルゲート」が開催されますが、これはどのようなものでしょうか。
村上:最初は2017年にゴールドジムのイベントとして、湘南のビーチで開催しました。ビキニやトランクスの方が大勢いらっしゃるビーチでのコンテストなので、初心者の方でも参加もしやすいだろうということで。今回はそれをステージで行なうので、グレードアップした印象にはなりますが、「初心者でもステージに立てる」という点は同じです。
――極端に言うと、トレーニングを始めて数ヶ月という人が出てもいいのですか?
村上:もちろんです。日本だと「もっと頑張って、コンテストは来年から……」と躊躇する方もいますけど、アメリカの場合は「やりたいと思うなら今やったらいい」と、チャレンジすることを否定しません。このイベントもそういう場でありたいと思っています。ですから「マッスルゲート」は初めて出る人も大歓迎。“夏の大会に出るために、ここで一度舞台に立つ練習をしたい”とか、“まずステージに立つことでモチベーションを上げたい”という人でもいいんです。そういう方たちにも、積極的に出てもらいたいコンテストですね。
――本当に、誰にでも門戸が開かれているコンテストなのですね。
村上:はい。年齢制限はありません。むしろどんどん経験してもらって、次につなげる場として考えてもらいたいと思います。
――たしかに舞台に立つことで、何かのスイッチが入って目覚める人もいると思います。
村上:特に初心者の方には、そういうことが大事だと思いますね。何のきっかけでそうなるかは、誰にもわかりませんから。
――もしかすると、「マッスルゲート」のほうがどんどん拡大してメジャーになっていくかもしれませんね。
村上:昨今のフィットネス人気を考えると、「マッスルゲート」や「力比べコンテスト」がより注目を浴びて発展していく可能性は大きいと思います。それこそ「東京マラソン」のような参加型のイベントとして。
――ベンチプレス・デッドリフトで争われる「力比べコンテスト」も、誰でも参加可能なのですか。
村上:そうです。普段からジムでトレーニングを行なっている方であれば、フリーウエイトの基本種目であるベンチプレスやデッドリフトに触れている方も多いと思います。ただ、コンテストとして1回しか上げられない重さにチャレンジするとなると、普段のトレーニングとはまったく変わってくるでしょう。よりフォームの正確性を意識したり、緊張感のなかで力を発揮したりと、未知の経験になると思います。そういった部分も含め、ぜひ多くの方に楽しんでもらいたいですね。
取材/編集部 撮影/木村雄大
★「マッスルコンテスト」の詳細、参加申込等は公式HPからご確認ください。
【大会概要】
●大会名:
MUSCLE CONTEST(マッスルコンテスト)
●開催日:
2019年2月24日(日)
●会場:
神奈川・カルッツかわさき(川崎市スポーツ文化総合センター)
●開催カテゴリー(アマチュア6カテゴリー、60クラス):
・男子ボディビル(プロ資格認定大会、初心者大会、マスターズ大会 各体重別)
・女子フィジーク(身長別)
・女子ビキニ(プロ資格認定大会、初心者大会、マスターズ大会 各身長別)
・男子フィジーク(プロ資格認定大会、初心者大会、マスターズ大会、ジュニア大会 各身長別)
・女子フィギュア(プロ資格認定大会、マスターズ大会 各身長別)
・男子クラシックフィジーク(プロ資格認定大会 身長・体重別)
プロビキニ1カテゴリー
●出場選手数:
約300名(見込み)
●同時開催イベント
・パワーリフティング(ベンチプレス、デッドリフト)
・フィットネスダンス
・トレーニング/ボディビル/フィットネスセミナー
・マッスルゲート