「アメリカに渡って結婚して、今は3人の子どもがいます。アメリカでの食事が高カロリーの食事をしているうちに体重が80kg近くになり、健康診断で引っかかったのがトレーニングを始めた理由です」と自身の経歴から語り始めた照井さん。続けるうちに「自分の体を彫刻するように自分でデザインできる。身長や脚の長さは遺伝で決まってしまうけど、筋肉はどこにどれだけ付けるかを自分でコントロールできる魅力にハマり、大会にも出るようになりました」とウエイトトレーニングの魅力を語ります。
続いて、実際に自身の日記を見せ、1日の食事やトレーニング内容をきちんと記録することの大切さ説明。現在、アメリカでは16歳〜85歳までの幅広い年齢層に指導しているという照井さんが、クライアントにまずすすめるのはこの日記を付けることだそうです。
「今の自分を変えたいと思っていても、自分が何をしているのか? 何を食べているのか? がわからなければ変えようがありません。毎日、何をどのくらい食べたか記録していれば、この食べ物は自分に合わないということもわかりますし、トレーニングメニューについても同様です」
自身でも、世界のトップ選手のトレーニングをコピーしていた時期もあったが、記録をとっていたところ、それが自分に合わないことがわかったことなど、実際の経験を交えてわかりやすく語っていました。
質疑応答で寄せられた「モチベーションが上がらない時にどうすればいいか?」という質問に対して、「私も毎朝5時半に起きて50分間の有酸素運動を行っていますが、疲れてやりたくない時もあるし、寒くて起きたくない日もあります。でも、そこで迷っているとどんどんモチベーションが落ちてくるので、1、2、3、4、5、と数えて5秒以内に行動に移すようにしています」と自身が心がけている“5秒間ルール”を例に、行動に移すことの大切さを説きます。
「日記を付けることだって始めは面倒くさい。ロケットだって最初の発射の際に一番エネルギーを使います。それと同じで、始めは大変でも習慣にしてしまえば、良い習慣は良い循環になっていきます」
続いては、DNSパワーカフェ提供のミールを食べながら、出席者とのトークタイム。この日のメニューはチキンブレスとローストビーフ、それにラムチョップという高タンパクな内容に、16穀米を組み合わせたもの。
食事を摂りながら、出席者とのトークも盛り上がります。「トレーニングをしているが、食べることが好きでなかなか痩せられない」「毎日お酒を飲んでしまって……」という身近な内容の相談にも親身にアドバイスをする照井さん。その中で強調していたのは「私はあなたを変えられない。あなたを変えられるのはあなただけ」というメッセージでした。
「3人の子持ちの母で、昔からちょっと太めな体でコンプレックスを持っていた自分が国際大会で上位に入賞できるなんて思っていた人は誰もいなかったはず。でも、行動して自分を変える努力をしていれば、人は変われるんです。それができるのは自分だけです」と熱心に語っていました。
最後は参加者たちと記念写真。マッスルナデシコのポジティブなエネルギーと、DNS提供のプロテインなどを受け取り、参加者の皆さんも充実した時間を過ごしたようでした。
取材協力/DNS パワーカフェ
取材・文・撮影/増谷茂樹