カリスマ指導者対談「どのように行動したら次のステップにいけるのか」(野村昇平③)【髙田一也のマッスルラウンジ 第26回】




髙田一也さんのカリスマ対談は、パーソナルトレーナーとして活躍中の野村昇平さんをお招きしての3回目。大きな体に明るい笑顔が印象的な野村さん。今回も髙田さんのブレない考え方とともに、野村さんの人気の秘密を探ります!

髙田:野村くん、ポージングの指導を受けにきて、腹痛で身動きが取れなくなってポージングどころではなくなったことがあったよね。見かねて病院探してあげて、そのまま病院に直行したよね。

野村:あのときは腸閉塞になって死にそうになりましたね。これと同じようなことも髙田さんはすでに経験されていましたね。

髙田:そんな経験もしておくと、トレーナーとしての引き出しになると思います。ポージング練習が1回できなかったのはもったいなかったかもしれないけど、経験として人の痛みがわかるようになりますから。

野村:痛みを我慢して髙田さんのところに行ったので、練習できなかったのはもったいなかったです。しかも痛いから力が出せないと思ってエナジードリンクを飲んだんですけど、「なんでそんなの飲んでるんだ!?」って怒られたりして(笑)。

髙田:体調がどんなに悪くても習いにくる熱心さが、野村くんのいいところだと思います。そんな真面目な部分が自分の仕事に対する気持ちに近いと思いました。経験を生かして、今何が必要なのか、どのように行動したら次のステップに行けるのかを常に考えている。野村くんのここ数年の成長は本当に著しいと思います。

野村:ちょうど3年前、パーソナルジムがすごく増え始めたくらいの時期ですかね。フリーでトレーナーとしてやっていくにはどうしたらいいか、悩んでいた時期があったんです。自分もジムを出したほうがいいのかとか髙田さんに相談したんです。

髙田:そうそう。でも、ジムを持つ前にまだやるべき事があるのではないかと思い、ゴールドジムでフリーのトレーナー契約をしてみたら?と提案したんだよね。

野村:ゴールドジムでは基本的にフリーのパーソナルトレーナーを募集してなかったんですが、ダメ元で電話しましたね。

髙田:野村くんとは方向性が合っていたので、トレーナーとして僕と同じような経験をしてもらいたかったんです。
僕がフリーのトレーナーのころ、集客の方法や継続率などに対して頭を悩ませたこともありました。それは僕だけではなく他のトレーナーも同じだと思いますが、その方法が見出せないまま次に進んでも、成功には繋がらないと思うんです。ちょっと遠回りでもいいから、フリーで仕事を成功させてから次に進んだほうがいいのではないかと。そこで成功できないようでは、自分でジムを持つのは難しいと思います。

野村:それでどの店舗がいいですかね?って聞いたら「原宿じゃない?」と。髙田さんのジムでの活動と並行して原宿のゴールドジムでも指導するようになったんです。

髙田:ゴールドジムは複数店舗で活動できるのですが、移動の事なども考えると一つの場所にお客様がお越し下さる集客力を身につけられたら効率よく指導時間をつくれますし、お客様に場所で歩み寄るのではなく、お客様がそこに行ってでも指導を受けたくなるトレーナーなのだと思いました。野村くんの進みたい仕事の方向を知ったとき、絶対フリーを経験した方がいいと感じました。フリーを経験することによって、集客の大変さや、お客様に対する感謝の気持ちを実感できますから。

野村:本当、そう思います。自分自身が窓口にもなるので、その自分のところにお客様がきてくれているという実感も強くなって、もっとお客様に必要とされるサービスを提供しなきゃいけないという気持ちが強くなります。最初はたった一人のお客様を呼ぶのですら大変でした。その苦労は今でも忘れていません。

髙田:クライアント様がどんなに増えても驕らずにいられますし、指導が惰性になるようなこともないと思います。フリーで仕事をしていくとき、確かに日々の生活の不安や仕事の大変さなども感じることもありますが、常にクライアント様への感謝の気持ちを忘れずに指導させていただけますので、そんな意味でフリーのトレーナーという立場を経験するのもいいと思います。

髙田一也(たかだ・かずや)
1970年、東京都出身。新宿御苑のパーソナルトレーニングジム「TREGIS(トレジス)」代表。華奢な体を改善するため、1995年よりウエイトトレーニングを開始。2003年からはパーソナルトレーナーとしての活動をスタートさせ、同時にボディビル大会にも出場。3度の優勝を果たす。09年以降はパーソナルトレーナーとしての活動に専念し、11年に「TREGIS」を設立。自らのカラダを磨き上げてきた経験とノウハウを活かし、これまでに多数のタレントやモデル、ダンサー、医師、薬剤師、格闘家、エアロインストラクター、会社経営者など1000名超を指導。その確かな指導法は雑誌やテレビなどのメディアにも取り上げられる。
TREGIS 公式HP
野村昇平(のむら・しょうへい)
元関脇の大相撲力士の父を持ち、3兄弟の長男として生まれる。なで肩で細身に悩む幼少期をすごすも、学生横綱を多数輩出している日本体育大学相撲部に入部。食の細さをカバーする食べ方や、栄養の吸収力を上げるノウハウを学び筋トレを併用。体重を70kgから110kgまで増量。全国学生相撲選手権大会に出場を果たす。
卒業後、加圧トレーニングスタジオに就職。その後、トレーニングの効果を証明するために自らボディビルを実践。細身で筋肉がつきにくい体質でも、短期間で筋量を増やし体を大きくする独自のメソッドを考案。東京オープンボディビル選手権(75Kg超級)にて優勝する。現在まで延べ1万3千人の指導を行い、自身の能力を最大限に引き出すことを求めるエグゼクティブクラスのビジネスマンに定評。

インタビュアー
立華徳之真(たちばな・のりのしん)
パフォーマー兼パフォーマー専門の美容家・治療家・スポーツ指導者。陸上競技・体操・バスケットボール・フィットネス・トレーニング・ジュニアスポーツ・体育施設運営管理・サプリメント・スポーツボランティアなどの専門資格を所持。また柔道整復師・美容師・登録販売者・診療情報管理士として美容・健康・医学領域および出版・映像・イベント・教育・ITなどの実務をこなす。ほか殺陣やアクション、神経系コーディネーションや能力開発などの分野で活動しているハイブリッド。
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