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運動会屋って何だ!?~③運動会の運営現場に潜入




昨年は230件もの運動会を運営するなど、さまざまな運動会をプロデュースする運動会屋。NPO法人ジャパンスポーツコミュニケーションズの米司隆明代表理事のインタビューを2回にわたってお届けしてきたが、今回は実際の運営現場の様子をお届けする。

ある晴れた土曜日、午前10時からスタート(9時受付)の運動会の準備のため、スタッフは7時に集合する。まずは全体ミーティングでその日の流れを確認する。

週末ともなると全国各地で運動会が行なわれているため、社員のスタッフは全国各地に分散。社員スタッフと学生を中心としたアルバイトスタッフで運営していく。当日のスタッフには運動会のポロシャツがユニフォームとして配付される。

アルバイトスタッフの登録は500人超で、何度も運動会運営を経験しているスタッフは経験も豊富。運動会の参加者たちが来場する前に用具を整え、ステージをつくり、手際よく準備を進めていく。

午前10時、運動会がスタート。この日の運動会は社員とその家族を合わせて合計431人が参加した大規模なもの。

準備体操が終わると最初の種目は全員参加の「スカイツリー玉入れ」。これは「スカイツリー」の名のごとく、玉入れのカゴの位置が高い。このように独自の種目が入ってくるのも、運動会屋がプロデュースする運動会の特徴。セットするスタッフの動きがとにかく早い。

競技ごとのルール説明も運動会を運営する上での大事な仕事。よりわかりやすく、簡潔に説明をする。

競技中の審判もスタッフの仕事であり、終わった後は結果を報告して集計する。どの種目が終わった後もこの繰り返し。得点集計のミスは絶対NGなので的確な対応が求められる。

音響や得点ボードにもそれぞれのスタッフが担当についている。音出しや得点経過は運動会を盛り上げるために不可欠な要素だ。

スタッフ全員にインカムが配られていて、指示にしたがいながら迅速に動く。テキパキと次の種目を準備する。運動会というイベントを楽しむ気持ちはスタッフにとっても大事なこと。イキイキと働く姿が印象に残った。

競技のデモンストレーションもスタッフが行なう。実際に動いて見せることで言葉でのルール説明を補足。こうして参加者が競技を理解することで、進行がよりスムーズになる。

この日は午前中に玉入れ、綱引きなどの4種目と子どもが参加するエキシビションを2種目。午後の部ではエキシビションを1種目と、運動会の花形であるリレーを含む4種目を実施。431名の参加者は大いに盛り上がった。午後3時、すべての競技が終了して閉会式が行なわれた。

「運動会は同じものってなくて、どこもかしこも唯一の運動会なんです。そこでしかできない経験だし、参加者を楽しませるためには僕ら自身も楽しまないと楽しさは伝わらないと思います。スタッフにはそういう意識でやろうということを伝えています」

米司代表がこう語るように、運動会屋のスタッフはスムーズな進行を心掛けるだけでなく、運動会を一緒に楽しみながら盛り上げていた。一度、運動会屋を利用した企業や地域のリピート率は9割を超えるという。実際、この日の運動会の盛り上がりを見ていたら、その理由がよくわかる気がした。老若男女、誰もが一緒に楽しめる運動会は素晴らしい。

取材&撮影・佐久間一彦

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