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夕食をたくさん食べれば翌日までエネルギーは持続する?【川﨑泰代の美筋食 第28回】




「走るフードコーディネーター」川﨑泰代さんに体づくり、健康づくりのための食事と栄養について教わる連載。身近なテーマに関する質問に答えてもらいます。今回のテーマは夕食と基礎代謝の関係について。

Q.週末に早朝からのフットサル大会に出る予定があります。前日はおそらく遅くまで仕事なので、なるべく直前まで寝ていたいです。前日にしっかりと夕食を食べておけば、次の日の朝食を軽くしてもいいのでしょうか。

A.夕食をしっかり摂ったとしても、朝は朝でしっかり食べたほうが大会のパフォーマンスや成績にはつながりやすくなると思います。どれくらいのモチベーションで大会に出るかによっても変わってくると思いますが、直前まで寝ていたいという考えをまずは変えたほうがいいかなと思います。

体を目覚めさせてケガをしないためにも、試合の2~3時間前には起きて朝食を摂りたいですね。それが難しいのであれば、行きの車の中や会場に着いてから上手にエネルギーを補給しましょう。1時間前までだったら、おにぎり、パン、バナナ、ゼリー飲料などのすぐにエネルギーに変わるものをお腹に入れておくといいと思います。30分前になるとおにぎりはお腹にたまってしまうので、バナナやスポーツドリンク、フルーツジュースなどがおすすめです。

©nicklivyi- stock.adobe.com

基本的には夜にいっぱい食べたからといって、翌日にエネルギーが持続するということはありません。寝ているときも基礎代謝というものが働いていて、エネルギーは使われてしまいます。よく焚火を例にお話しするのですが、炎があっても紙や木がないと燃えないのと一緒で、食事をしっかり摂っていないとエネルギーは消費しにくくなります。逆にしっかりご飯を食べたほうがエネルギーを消費します。

夕食をたくさん食べた日の翌日のほうが体重が減っていたり、お腹が空いているという方もいらっしゃるようですが、それは基礎代謝がしっかりと働いていて、疲労回復や肌ツヤなどにつながっているということです。この基礎代謝が落ちてしまうと太りやすくなってしまいます。代謝を上げるには、日頃から運動をしてエネルギーを放出するような体づくりをすることが大切です。

朝早く起きることで、運動するときの体の軽さもだいぶ変わってくると思います。家に帰るのが遅いのであれば、仕事中に補食を摂っておくのもいい方法だと思います。そうすることで寝る時間も確保できるのではないでしょうか。本当は寝る2時間前までにはすべての食事を終えていただきたいところですが、今の時代では難しいことです。寝る前に何か食べるときは、なるべく消化もいいものを食べるようにしてください。

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川﨑泰代(かわさき・やすよ)
フードコーディネーター。アスリートフードマイスター。食育インストラクター。IHクッキングクリエーター。小学生のころよりバレーボールを始め、以来スポーツが生活に欠かせないものとなる。「走るフードコーディネーター」として、自らもフルマラソンに挑戦するなどアスリートとしての顔も持つ。自身の経験から「強い体と心は『食事』で作られる」と言うコンセプトのもと、一般アスリートからトッププロまで幅広く食事を指導。現在はサッカーJリーグU-18育成選手の食事指導にもあたっている。テレビ、ラジオ、雑誌などメディアでも活動している。
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