【石森太二の「TAIJI THE WORLD」第16回】お正月とトレーニング。最大の敵は……




プロレス界でも屈指の筋肉美を誇る石森太二選手の連載コーナー『TAIJI THE WORLD』。2019年1月1日、新年最初のコラムということもあり、今回のテーマは正月とトレーニング。長年トレーニングを続けているトレーニーにとっての正月、正月休みとは!?

正月休みが特別という感覚はない
普段通りトレーニングをする

VITUP!読者の皆さん、明けましておめでとうございます。今年もこのコラムでは自分なりのトレーニングに対する考え方や、トレーニング法などを紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。

元日ということで、今回は正月とトレーニングについての話を書いてみたいと思います。学生時代は基本的に毎日部活だったため、正月は少しだけのんびりできる貴重な時間でした。冬休みに入ると合宿があって、練習はだいたい12月30日まで。大晦日から1月3日までの4日間が休みだったと記憶しています。普段はあまり休みがないので正月ぐらいは食べて寝てのんびり過ごしたいのですが、年末年始に不摂生してしまうと、練習が再開になったときが大変です。それが嫌だったので少しは体を動かすようにしていました。高校部活をやっていた人は同じような経験があるのではないでしょうか。

プロレスラーになった今は、試合がないときは自分のペースで休みを取れるから、学生時代とはまったく違います。むしろ自分で休みをつくれるからこそ、正月休みが特別という感覚はないです。ゴールドジムは大晦日でも元日でも営業している店舗もあるので、普段通りにトレーニングをしています。2017年の大晦日、2018年の元日も普通にトレーニングをしていたと思います。普段通りの生活をしていたほうが調子がいいので、「大晦日だから」、「元日だから」という理由でトレーニングを休むことはありません。

正月でも普段通りジムへ行く

まとめて休みをとることも時には必要だと思います。これだけ長くトレーニングを続けてきていると、休んで筋肉や筋力が落ちても戻せる自信もあるので、休むことへの不安はありません。ただ、年齢を重ねてきて、最近は戻るのに時間がかかるようになった印象もあります。少し休んでしまうと、いつもは普通に扱っていた重量が扱えなくなる。若いときはすぐに戻っていたけど、ここ数年は戻りが遅くなった気がします。戻すのに時間がかかってしまうのが嫌なので、正月休みでもあまり期間は空けたくない。これは10年以上トレーニングをしている人には共通するところではないでしょうか。

個人的にはトレーニングのモチベーションが低くなるのは冬だと思っています。夏は薄着で肌が露出していて筋肉が見えやすいぶん、鍛えようという気持ちなりやすい。一方で冬は普段は厚着なので筋肉が見えない。そもそも寒くて外出するのが嫌なときもあるので、モチベーションが上がりにくいのです。

自分の場合、正月は食べ物の誘惑も大きな敵になります。実はお雑煮が大好きで、食べようと思えばお餅は10個以上食べてしまいます。この欲求を抑えるのがけっこう大変です。ただ、年が明けるとすぐに試合があるので不摂生はできません。トレーニングの期間は空けない。お雑煮の誘惑に負けない。自分としては、正月はこの2点に気をつけています。普段通りの生活、トレーニングをしていくことがやっぱり一番だと思います。

 

石森太二(いしもり・たいじ)
1983年2月10日、宮城県出身。闘龍門に入門し、2002年5月11日、メキシコ・アレナ・コリセオでの橋本史之戦でデビュー。2006年からNOAHに参戦し、GHCジュニアヘビー級王座最多防衛記録となる10度の防衛を記録。2018年にNOAHを退団し、現在は新日本プロレスを主戦場として、ジュニアヘビー級戦線で活躍している。プロレス界でも屈指の筋肉美の持ち主。