【My Training Life】 Vol.04 遠藤亜紀(OL・税務経理)




アスリートから一般のトレーニーまで、それぞれのトレーニングとの向き合い方を紹介する連載「My Training Life」。今回は登場していただくのは、女性としては驚くような高重量トレーニングを行なう遠藤亜紀さん。普段はOLとして財務経理を担当する彼女はトレーニングによって人生が大きく変わったという。そんな遠藤さんの、トレーニングライフに迫った。

「おばあちゃんになっても、100キロを楽々と挙げたい。やせ細った顔でお棺に入りたくないし、筋肉をつけたまま死んでいきたいです」

引き締まった体ではつらつと話す遠藤亜紀さんは現在、都内でOLとして働き、財務経理の仕事をしながら週に6日ジムで汗を流す。ハードなトレーニングを行なう彼女だが、ジムに通い始めたのはわずか3年前。デスクワークが中心だった30代の頃は、体の不調に悩まされる日々をおくっていた。

「体重はマックスで64キロくらいあって、全身がふっくらとしていました。肩こりがひどくてマッサージ通いがやめられず、年に一回はぎっくり腰を起こす腰痛持ち。ぜんそくやアレルギー性鼻炎もあって、いつも疲れきっていました」

 

転機が訪れたのは、40代に入って間もない頃。Facebookでみたトレーニング動画に興味を持ち、その動画を公開していたプロのアスリートとコンタクトとり、パーソナルトレーニングを依頼したのだ。高重量のトレーニングをしているアスリートとなれば、初めてパーソナルトレーニングを頼むには、ハードルが高く感じる人もいるかもしれない。だが遠藤さんにためらいはなかった。

「昔から、キン肉マンみたいな人が好きだったんです(笑)。トレーニングを始めるなら本格的にやりたかったし、やっぱりそういう人に教えてもらうのが一番いいなと思いました」

始めてからのめりこむまでに時間はかからなかった。トレーニングをするには朝の時間帯が一番いい。そう考えた彼女は転職して午後から行なえる仕事に就き、午前中は毎日ジムで汗を流すようになった。

「最初はただ細くなりたくて、筋肉がつくのは嫌でした。でも目に見えて筋肉がついてきたときに、『あんまりこういう人っていないよな』と思ったんです。そうしたら、もうドンドンやるしかないなと思うようになって。あとはやっぱり、指導者が良いのでドンドン重たいのを持ち上げられるようになって、その達成感にはまりました」

現役アスリートとのペアトレーニングも、遠藤さんに大きく影響を及ぼした。

「パートナーの補助で高重量を支えたりしていると、女性の平均や基準がわからなくなってくるんですよね(笑)」

好きな種目はデッドリフトとベンチプレス。始めたころは80キロを持ち上げるのがやっとだったデッドリフトも、現在はトップサイドから260キロを持ち上げることもある。女性では通常20キロがやっとといわれるベンチプレスも、最近75キロを持ち上げられるようになった。

「名前通り飽きっぽい性格なのですが、トレーニングだけは続いています。腕とか僧帽筋とか、ここまできたらもっともっと大きくしたい(笑)。力もついてきたので、デッドリフト大会やベンチプレス大会のような、パワー系の大会にも出てみたいですね。将来的には、おばあちゃんになってもトレーニングをすることが目標です」

良い指導者と出会い、トレーニングによって人生が大きく変わった遠藤さん。トレーニーとして“生涯現役”を目指す。

 

取材・文/安多香子 撮影/佐久間一彦

★VITUP! アンケート★

【はじめたきっかけ】
ダイエット目的。素敵な40代を過ごすため。

【プラスになったこと】
慢性疲労が解消され、健康になったこと。

【好きな種目と理由】
ベンチプレスとデッドリフト。持ち上げると達成感があるから。

【モチベーションの保ち方】
海外のInstargamでトレーニーの画像を見る。

【やる気が出た一言】トレーニングパートナーに、筋肉が付いて凹凸のある身体になって、かっこよくなって綺麗だね!と言われたこと(ただ細いボディラインよりも素敵だと思えた)。

【トレーニングに求めること】
集中力!ダラダラやらないで集中してやること。とにかく45分間は集中。

【これからの目標】
おばあちゃんになってもトレーニングを続けること。