大日本プロレスの岡林裕二選手はウエイトリフティングからプロレスに転身し、屈強な肉体とパワーみなぎるファイトで多くのファンの支持を集めている。インタビュー最終回となる今回は実際のトレーニング動画を公開。それぞれポイントを教えてもらった。
★デッドリフト
岡林:デッドリフトは背中のトレーニングなんですけど、背中を意識するというより、体幹を意識すること。引き上げるときに背中ばかり意識すると、負荷がかかりすぎて背中を壊したりするので、体幹を意識して引き上げるイメージです。体幹を強くするという意味でもすごくいいトレーニングになると思います。プロレスもそうなんですけど、投げる、持ち上げる動作というのは、背筋、体幹がすごく重要になってきます。なので、背中のトレーニングの中でもデッドリフトは重点的にやっていますね。
★チンニング
岡林:チンニングや綱登りなど、自重トレーニングも自分は大事にしています。自分は体重が120㎏ぐらいありますけど、やっぱり自分の体重を支えられないようではダメだと思っているので。体重が軽い人がやるのと、自分みたいに100㎏以上ある人がやるのではだいぶ違うと思うのですが、体重があるぶん負荷が大きいので、それだけ握力とか引っ張る力がつくと思います。プロレスは相手と組んで引き込むというのが基本の動作の一つになってきます。それを意識しているところはあります。
★ラットプルダウン
ラットプルダウンはマシンのマックスの200キロでやっています。トレーニングは高重量低回数、または中重量高回数という場合が多いと思いますが、自分の目標は高重量で高回数。とにかく追い込むことを目標にやっています。高重量、高回数はケガのリスクは当然あります。ただ、トレーニングは体を追い込む、筋肉を痛めるということなので、きついのは当たり前。そのぶん、しっかりケアをすることを心掛けています。マッサージに通ったり、お風呂上りにストレッチをしたり、トレーニング前後のケア以外も大事にしています。ラットプルダウンのポイントはチーティングを使うこと。多少反動を使ってでも高重量を扱う。その重さに慣れてきたら徐々にチーティングを使わなくてもできるようになるので、それができるようになったらまた負荷を上げるという感じでやっていけば、どんどん高重量を扱えるようになると思います。
★ドリアンローイング
ドリアンローイングのポイントはひねり。ひねると同時に背中を収縮させることです。ひねりを加えながら引き上げて、しっかりと収縮させること。そこを意識することがポイントです。
トレーニング動画はこちらからどうぞ
取材/佐久間一彦 撮影/中田有香
1982年10月31日、高知県出身。自衛隊を経て2008年春に大日本プロレスに入門。同年6月27日の石川晋也戦でデビュー。デビュー当初から強靭な肉体とパワーを武器に活躍。BJW認定ストロングヘビー、世界タッグ、アジアタッグなど、数々のタイトルを獲得している。決め台詞は「ピッサリ!!」。178㎝、120㎏。