冷え性は食事で改善できる?【川﨑泰代の美筋食 第58回】




「走るフードコーディネーター」川﨑泰代さんに体づくり、健康づくりのための食事と栄養について教わる連載。身近なテーマに関する質問に答えてもらいます。今回のテーマは、身体を冷やさないために食事で気を付けたいこと。

Q.冷え性なので、冬場は人よりも長く準備運動をしないと手や足が温まりません。大会のときは、ウォーミングアップをしてから試合まで時間が空いてしまうと、手足が冷えてしまいます。生姜湯などを飲むようにしているのですが、他にいい方法はありますか?

A.生姜に身体を温める効果があるということが知られているように、生姜以外の根菜にも身体を温める効果があります。さつまいも、里芋、レンコンなどの根菜も普段から多く摂るようにしてみてください。食べ方も生のままではなく温野菜にするなど、一工夫加えてみることで効果は出やすくなるでしょう。

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あとはとろみのあるあんかけ料理を食べるようにしてみてはいかがでしょうか。担々麺などの温かい料理の上にあんかけを添えることで、食べたあとも保温効果がアップします。他にも、鍋の中に代謝をよくする唐辛子などの香辛料を加えるのも身体を温める効果がありおすすめです。

身体を温める食材には特徴があります。①冬に採れるもの、②寒い地域で育つもの、③地面の下で成長するもの、④赤や黒などの暖色系のものには身体を温める効果がある食材が多いとされています。逆に、夏に多く収穫されるトマトやキュウリなどの野菜をはじめ、温かい地方で採れるゴーヤなどは体温を下げる効果があるとされています。

上記で紹介したような食事を続けてみることで違いが実感できるようになっていくかと思いますが、末端冷え性などは食事ではなかなか改善しにくいところがあると思います。私もマラソンをするときにスタート地点まで30分以上並んだりすることもあるので、そのようなときは背中、足、手などにカイロを張って、スタートのギリギリまで身体を温めるようにしています。食事での一工夫に加え、カイロや服装などでも身体が冷えないようにしていただいて、最善のパフォーマンスにつなげられるといいですね。

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川﨑泰代(かわさき・やすよ)
フードコーディネーター。アスリートフードマイスター。食育インストラクター。IHクッキングクリエーター。小学生のころよりバレーボールを始め、以来スポーツが生活に欠かせないものとなる。「走るフードコーディネーター」として、自らもフルマラソンに挑戦するなどアスリートとしての顔も持つ。自身の経験から「強い体と心は『食事』で作られる」と言うコンセプトのもと、一般アスリートからトッププロまで幅広く食事を指導。テレビ、ラジオ、雑誌などメディアでも活動している。
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