学生ボディビル、通称・学ボを盛り上げるべくスタートした連載「学ボ応援団(GKB応援団)」。今回は、今年度に誕生したばかりの帝京大学バーベルクラブをピックアップ! 前回の日体大編の記事を公開したところ、「ぜひうちに来てほしい!」と熱いオファーをいただき、さっそく行ってきました。
今年から学生ボディビル連盟のカメラマンに就任した“ちびめがさん”の元へは、SNSを通じてさまざまな連絡が来るとのこと。「各大学の学生たちに会いにいこう!」とスタートしたこの連載で日体大バーベルクラブを取り上げたところ、「うちにぜひ来てください!」といの一番に連絡をくれたのが、今回訪れる帝京大学バーベルクラブでした。
京王線 聖蹟桜ヶ丘駅からバスで約16分、帝京大学八王子キャンパスに到着です。バスを降りると、丘の上にたたずむキャンパス。そこで待っていたのが、今回連絡をくれた、クラブ代表であり主将の高橋豊友君(4年)です。
高橋君に案内され、キャンパスの中を通り抜けて歩くこと約5分、メンバーたちが集まっているというトレーニングセンターに到着です。
現在、バーベルクラブに所属するメンバーは46名。主将の高橋君を中心として誕生したばかりの新興クラブです。
「2年生の頃からトレーニングを本格的にはじめて、ボディビルをやろうと思いました。僕はやると決めたものは何かしら形を残さないと気が済まない、負けず嫌いの性格なんです。だから、せっかくやるなら個人として結果を求めることはもちろんですけど、全国大会にみんなで出て、一つの形を残したいと思ってクラブを立ち上げることになりました」(高橋君)
それまで一緒にトレーニングを行なっていた学生や授業で知り合った学生たちを集め、大学にも認められてクラブは正式に誕生。顧問には、川田茂雄先生が就任しました。ご存知、石井直方先生の研究室出身で、日体大バーベルクラブ顧問の岡田隆先生の先輩にあたる方です。
「最近はSNSやYouTubeでトレーニング風景や、ボディビル、フィジークの大会動画に接する機会が多くあり、それに刺激を受けてトレーニングをはじめる学生は多いですよね。これまで学生の大会はボディビルだけでしたけど、今年からフィジークの大会も始まります。ハタチ前後だとボディビルのあのコスチュームはちょっとハードル高いと感じる子も少なくありません。でも、フィジークは水着感覚で着られますので、それなら自分も大会に挑戦してみようと思う子も結構いて、もっと盛り上がっていくと思います。
トレーニングの継続や大会出場の準備では、少なからず自分を律することが必要ですが、そこで身につくメンタリティというのは社会に出ても通用すると思います。同じ志を持つ仲間がいるのはとても素晴らしいことです。高い志を持って切磋琢磨する場であってほしいなと思います」(川田先生)
「川田先生のご協力もあり、連盟への登録もスムーズに行なえましたし、大学のトレーニングセンターをクラブとして定期的に使わせていただけるようにもなりました。周りの人がいなかったらここまで集まっていないし、立ち上げもできなかったと思っています。本当にみなさまのお蔭でここまでくることができました」(高橋君)
今回の取材は、ほぼ全員が集まる活動日に伺わせていただきましたが、部員たちは学年の壁を越えてトレーニングの補助をしあったりポージングの確認をしあったりと、クラブとしての歴史は浅いながらも団体としての仲の良さを感じました。
10月の関東学生ボディビル大会、そして全日本学生ボディビル大会に出場して結果を残すことが目標。クラブとしてはもちろん初出場ですが、日体大や早稲田大といった強豪にも決して劣らない、ダークホース的な活躍が期待されます。
次回からは、高橋君を筆頭に、各学年の期待の星のインタビューをお届けします。
文・写真/木村雄大