10/14(月・祝)にメルパルクホール東京で開催された「JBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPIONSHIPS 2019」。9/1(日)に行なわれたオールジャパン選手権の上位入賞者が集い、そのカテゴリーの真の日本一を決める大会として今年新設された通称「オーバーオール」と呼ばれるコンテストだ。
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その中で、健康的な体つき、ヘアースタイルや顔立ち、肌の色つやなど、女性らしさが審査対象となるビキニフィットネス部門において見事に優勝を果たし、初代チャンピオンとなったのは安井友梨。競技を始めて約4年半ながら、いまや日本のフィットネスクイーンに君臨し、多くの女性の憧れとなっている存在だ。
「『世界選手権で戦える体であるかをみなさんに見ていただきたい』という思いでした」と9/1のオールジャパン選手権での優勝後に話した安井は、9月に世界に挑戦すべく、スペインで行なわれた「アーノルド・クラシック・ヨーロッパ」に出場。昨年の同大会ではファイナリストの一人となっており、今回はいかにして優勝の座をつかむかをテーマにしていたが、結果はまさかの予選落ち。かつてないほどの屈辱を味わった。
「帰国直後から、連日ポージングを見直し、寝る間を削ってでも練習時間を大幅に増やし、今までの自分のスタイルをベースに、基本中の基本から、もう一度ポージングをやり直してきました」と自身のブログで語ったように、もう一度世界に挑戦するために自身を磨き直すことを決意。その結果が、今回の優勝につながったのは間違いない。
「『勝って当たり前』というように思われている中で、自分としては誰かに勝つというよりも、自分の理想とする体をつくり上げられるかをテーマにここまでやってました。3週間前のアーノルドでの惨敗で学び、この『GRAND CHAMPIONSHIPS』では オールジャパンからさらにパワーアップした姿をお見せしたいと思ってやってきたことが、今日のステージでは見せられたのではないかと思います」
他の選手も、オールジャパンからこの日までは1ヵ月半を“打倒・安井友梨”の思いで過ごし、己を磨いてきただろうが、それを超えるスピードで進化を遂げることで得た戴冠。表彰式での安井は、うっすら涙ぐむ姿を見せた。
「この日が一番の大勝負だと今年は思っていたので、本当に安心しました。こんな素晴らしい大会を開催していただいて、このステージに立たせていたただけでも本当に光栄です」
オールジャパン及び今大会の結果により、11月に開催される世界選手権の日本代表派遣選手として安井が選出される可能性は高い。惨敗を経てさらにパワーアップした安井は、目標である“ビキニフィットネス世界一”を目指し、再び世界の扉を叩く。
文・写真/木村雄大