アディダスが宇宙へ




民間人や企業が宇宙へ向かう時代。そんな中、アディダスがISS米国国立研究所とパートナーシップを締結し、スポーツブランドで初めて宇宙空間でのシューズテクノロジーのテスト実施をすることが発表されました。

  • アディダスと国際宇宙ステーション(以下:ISS)米国国立研究所は、製品のイノベーション・サステナビリティの限界を追求し、アスリートのパフォーマンス向上に貢献するために、複数年に渡るパートナーシップを締結
  • 今回のパートナーシップにより、スポーツブランド史上初、シューズテクノロジーの宇宙でのテストを実施
  • すでに、2019年10月にISS米国国立研究所にて宇宙におけるサッカーボールの飛行性能テストを実施済み
  • 2020年初頭のテストを目処にNASAが契約しているSpace X貨物ミッションを介して、アディダスの象徴的なミッドソールテクノロジーであるBOOSTを宇宙空間のISSへ輸送予定

■宇宙での製品実験
パートナーシップの初期段階は製品の革新に焦点を当てており、ISS米国国立研究所とアメリカ航空宇宙局(以下:NASA)が開発した技術のサポートにより、アディダスが宇宙という極限状態においてフットウェアテクノロジーをテストする史上初のスポーツメーカーになります。ミッドソールテクノロジー「BOOST」に関するテストが対象となり、宇宙で新テクノロジーのイノベーション促進の可能性が見出されます。

また、本年初頭にNASAが契約したSpaceX CRS-18貨物ミッションではアディダスのサッカーボールが送り込まれ、地球上の風洞を超える飛行特性の理解を広げることを目的とした一連の実験が行なわれました。球形の空気力学を深めることにより、パネル形状とテクスチャーの設計に自由度が高まります。

■アディダス ブランドストラテジーのヴァイスプレジデントJames Carnes(ジェームズ・カーンズ)のコメント
「世界で最も先進的な機関の一つであるISS米国国立研究所との協力は、アディダスがパフォーマンスイノベーションの新しい基準を築くのに役立ちます。このパートナーシップにより、スポーツパフォーマンスの改善を共同で創造できるだけでなく、アディダスのサステナビリティへの献身的な取り組みにも適用できるプロセスとデザインを探求できます」

アディダスは今後、宇宙での研究で新たな可能性を見出し、地球に適用するサステナビリティに役立てるとのこと。宇宙は、極端な条件と限られた環境での材料の使用と価値を最大化する究極の試験場と言えるでしょう。

■ISS米国国立研究所 プログラム・パーオナーシップ部門ヴァイスプレジデントのChristine
Kretz(クリスティン・クレッツ)のコメント

「宇宙のユニークな条件は、未知を発見する理想的な環境を提供します。例えば、微小重力の宇宙空間は、邪魔になる気流や位置保持用の外部の支えがなく、回転するサッカーボールの動作観察など特定の実験を行える唯一の環境です。特定の条件を制御することで、テストを実施し、地球上では不可能な洞察を行なうことができます」

■ Space XミッションへのBOOST搭載を目指し、2020年にはISSでのテスト開始へ
アディダスは、今後予定されているSpace X ミッションに「BOOST」の素材を搭載することを目指しています。宇宙で様々な大きさの粒子実験を行い、イノベーションの可能性を探っていきます。
パートナーシップに関する情報についてはこちらをご確認ください。
今後のさらなる情報はTwitterのアディダスランニングアカウント(@adidasRUN_jp)をフォローしてください。

参考:「BOOST」とは
クッション性と反発性に優れた革新的な素材
着地時の衝撃を反発力としてエネルギーへ変換することにより、少ない力で走ることができます。

温度環境による影響を受けにくい
気温変化による硬度の変化が少なく、BOOSTの持つ機能性を常に維持。耐寒と耐熱における均一性を保つことでどんな環境でもパフォーマンスを発揮します。

耐久性
繰り返される圧力に耐える空気が抜けにくい製法により、500kmのランでもEVAに比べ、BOOSTは劣化しにくくなっています。1粒あたり5~10mmのビーズ状のBOOSTTMフォーム、約2500粒が1足(27cm)あたりに使われています。

©2019 adidas Japan K.K. adidas, the 3-Bars logo and the 3-Stripes mark are trademarks of the adidas.