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タンパク質は健康長寿の秘訣? 元気な100歳100人を調査

日本では65歳以上の高齢者の人口は年々増加傾向にあり、総人口に占める割合は世界1位となっています。(*1)
また、日本人の平均寿命は年々延びており、100歳を超える高齢者は過去最高の71,238人との調査結果もあります。(*2)

一方で健康寿命との乖離が指摘されており、平均寿命が男性81.25歳、女性87.32歳(*3)であるのに対し、健康寿命は約10年短いのが現状です。(*1-3=キューサイ調べ)

2016年より100歳以上の人100名とその家族・近親者様を対象に生活実態調査を行なっているキューサイ株式会社が、今回は医師で日本サルコペニア・フレイル学会理事、熊本リハビリテーション病院リハビリテーション科副部長・栄養管理部長の吉村芳弘氏を調査の監修に迎え、専門の「リハビリテーション栄養領域」の視点で100歳の「食事」「運動」の実態から長寿の秘訣をひも解きました。

※フレイルとは加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり生活機能が障害され心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により生活機能の維持向上が可能な状態像(公益財団法人長寿科学振興財団「健康長寿ネット」)。

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元気な100歳100人に聞いた長寿の秘訣

Ⅰ. 3日間の食事日誌

・3日間の食事900食のうち約9割の食事で卵・豆腐などの「タンパク質」をしっかりと摂取
・「誰かと一緒に食事を摂っている人」は8割超
・「自分の歯が残っている人」は約3人に1人。前歯でお肉をかみ切れる人は約6割
・長寿の秘訣に「食」を挙げた人は5割以上

3日間の朝食・昼食・夕食、計9食の食事内容を 「3日間の食事日誌」 として記録してもらった結果、900食(9食×100人)のうちタンパク質をしっかりと摂取した食事は809食(約89.9%)とわかりました。

とくによく食べられていた食材は「鶏・うずらなどの鳥の卵」が31.9%、「豆腐(厚揚げ等も含む)」 22.7%、「牛乳」が22.6%で、続いて「ハム、ソーセージ、ベーコンなど肉の加工品」が15.6%、「豚肉」「タイ・タラ・カレイ・鮭/サーモン等の白身魚」が13.9%となり、動物性タンパク質を含む食材が上位にあがっています。また、1食でタンパク質を多く含む食材が2品以上食されていることも明らかになりました。

「誰かと一緒に食事を摂っている人」は8割超
食事の時は誰かと食卓を囲んでいるかを聞いたところ「ほとんど誰かと一緒に食べている」が70%、「時々1人で食べることもあるが、誰かと食べることが多い」が11%となり、8割以上が誰かと一緒に食事を摂っており、家族や友人と会話をしながら食事を楽しまれているようです。

「自分の歯が残っている人」は約3人に1人、前歯でお肉をかみ切れる人は約6割
残っている歯の本数を聞いたところ「3/4くらい残っている」が6%、「半分くらい残っている」が15%、「1/4くらい残っている」が12%という結果となり、約3人に1人はご自分の歯が残っていることがわかりました。

長寿の秘訣に「食」を挙げた人は5割以上
「長寿の秘訣」を聞いたところ、「腹八分目」「好き嫌いなく何でも食べる」「3食をきちんと食べる」など、55人から「食」についての回答がありました。中には「好きなものだけを食べる」「お肉料理が大好きでよく食べる」など、好きなものを食べることが秘訣という回答もありました。

【長寿の秘訣に関するコメント】

・好き嫌いなく何でもよく食す。とくに肉、魚、煮物、フルーツが大好き。(茨城県/100歳/女性)
・朝食はいつもパンを食べている。牛乳もかかさない。(茨城県/100歳/女性)
・自分の健康や食べ物に気をつかい、とくに納豆を毎朝食べるように心がけている。(千葉県/100歳/男性)
・食事をきちんととり、バランス良く3日に1度はお肉を食べるように気をつけてきた。(佐賀県/100歳/女性)
・三度の食事は肉を主として食べる。好き嫌いがなく何でも食べる。(大阪府/100歳/女性)

 

Ⅱ. フレイル事情

・フレイルチェック「指輪っかテスト」は3人に1人がクリア
・元気な100歳は世間の出来事に関心があり、若い人との会話を楽しんでいる

フレイルチェック「指輪っかテスト」は3人に1人がクリア
自分の筋肉量が測れる簡易型のフレイルチェック「指輪っかテスト」(両手の人差し指と親指で輪を作り、利き足でない 方のふくらはぎの1番太い部分を力を入れずに軽く囲む。 すき間ができるとフレイルの要因の一つであるサルコペニア(※)の可能性が高い)を試してもらった結果、ふくらはぎを「囲めない人」が14%、「ちょうど囲める人」が24%と、3人に1人は筋肉量が多くフレイルの危険度が低いことが判明しました。

※サルコペニアとは加齢や疾患により全身の筋肉量が減少することで、握力低下や歩行などの身体機能の低下が伴うもの(公益財団法人長寿科学振興財団「健康長寿ネット」)

また、55%は新聞などを読んでおり、世間の出来事に関心があるようです。同様に若い人に自分から話しかけることがあるかを聞いたところ、76%は話しかけることがあり、「指輪っかテスト」でふくらはぎを「囲めない」人の中での比率は86%、「ちょうど囲める」人の中での比率は83%、「すき間ができる」人の中での比率は74%、「その他(テストが難しい)」人の中での比率は63%と、筋肉量が多い人ほど比率が高いことが分かりました。
元気な100歳以上の人は情報に接することを好み、周りの人とのコミュニケーションを楽しむなど社会とのつながりを持っている姿が見られます。

 

監修医師コメント
『健康長寿には、たんぱく質をしっかり摂り、筋肉量を維持しましょう』
まず、「歳を取ったら粗食」の考えは改める必要があります。健康長寿には「タンパク質」をしっかり摂取することが大切です。また、何を食べるかだけではなく誰と食べるかも大切で、一人で食事をする(孤食)のではなく、人と食事の時間を過ごすことも健康で長生きする秘訣でしょう。さらに、食のためには「歯」を大切にすることも重要です。そして、今回の調査でわかった100歳でフレイルチェックの指輪っかテストをクリアしているのは驚きの結果です。筋肉量の維持こそ健康長寿の秘訣とも言えます。指輪っかテスト自体もしゃがむ動作が必要なため、身体能力が維持されていると推察されます。

<吉村 芳弘(よしむらよしひろ)先生プロフィール>
日本サルコペニア・フレイル学会理事。熊本リハビリテーション病院リハビリテーション科副部長・栄養管理部長。医師。専門分野はリハビリテーション医学と臨床栄養学。外科医師の経歴から術後のリハビリテーションの重要性を痛感し、現在はリハビリテーションと栄養管理に並行して取り組む「リハビリテーション栄養」という視点から、積極的に臨床研究や講演を行なっている。

 

調査概要
・調査時期:2019年6月19日(水)~ 7月16日(月)
・調査地域:全国
・調査方法:100歳以上の方ご本人に対するヒアリング、ご家族に対する質問用紙による自記入式調査
・調査主体:キューサイ株式会社「100歳まで楽しく歩こうプロジェクト」
・調査実施:株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント
・抽出方法:調査実施機関のリクルートネットワークを用いた機縁法リクルート
・調査対象:100歳以上の男女100名、100歳以上の方のご家族・近親者(寝たきり生活者と病院入院者は対象から除外して実施)