ジムの新型コロナウイルス対策【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第105回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか?

先週、こちらのコラムにて、新型コロナウイルスの影響でイベントの中止が増えていくかも…ということを書きましたが、多くのスポーツイベント、文化イベントの中止、延期が発表されています。IOC(国際オリンピック委員会)のディック・パウンド委員が、「事態が終息しなければ東京オリンピックの中止を検討するだろう」と発言し、5月までの判断が必要としています。

また、コロナウイルス感染者が千葉県の同じジムを利用していたというニュースも入り、同ジムは臨時休業、そして同じジムを利用していた約600人が濃厚接触者として、健康観察などを行なっていくといいます。このニュースを受けて、主要ジムはどのような対応をとっているのか、HPを検索してみました(一部抜粋)。

(C)sayuri_k-stock.adobe.com

★ゴールドジム
「当社の対策と致しまして、清掃や換気による館内の衛生強化、アルコール除菌剤や空気清浄機の増設などを実施しておりますが、引き続きまして今後も行政機関の情報・指導に基づき、速やかに対処して参ります。また当社ではお客様の安全・健康を考慮し、スタッフがマスク着用にて対応させて頂く場合もございます」(2020.2.26)

★ティップネス
「弊社の新型コロナウイルスの対応につきましては、行政機関等の情報を収集した上で、その指導があった際には速やかに対策をとることとしております。なお昨今の新型コロナウイルスの影響を鑑み、お客様ならびに従業員の健康と安全確保を目的とした予防措置として、従業員がマスクを着用させていただく場合がございます。また会員の皆様におかれましては引き続き体調の優れない場合などは、施設のご利用をお控えいただくなど、ご協力をお願い申し上げます」(2020.2.19)

★エニタイムフィットネス
「店舗スタッフに対してマスクの着用の推奨及び、店舗の定期的な換気の徹底を促すとともに、通常時よりルールとして実施しているアルコールシートなどを用いたマシンの清掃を、今回の件を受け更に強化しております。また、感染拡大防止の注意喚起のためにご利用の会員様に対しては
・手洗い、うがいの推奨
・アルコール消毒の実施
・マスクの着用
・体調のすぐれない方、発熱のある方のご利用の自粛
のお願いを、店舗掲出のPOPやホームページを通してお願いしております」(2020.2.26)

★コナミスポーツクラブ
「このたびの新型コロナウイルスに関して、これまで弊社施設におきましては、アルコール除菌剤の増設、館内除菌清掃の強化等を行っておりますが、引き続き、行政機関等の指導に則り、適切に対応してまいります。また会員の皆様におかれましては、ご自身の健康管理にご留意いただくとともに、咳(せき)・発熱等の症状が見られたときは、施設のご利用をお控えいただきますよう、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます」(2020.2.18)

★スポーツクラブ ルネサンス
「弊社スタッフは、勤務開始前の体調確認を行っております。体調により急遽レッスン・セッションを中止する場合がございます。予めご了承ください。また、感染拡大防止の観点より、スタッフがマスク着用での応対をさせていただく場合もございます。館内の消毒はこまめに行っておりますが、会員の皆さまにおかれましても、館内に設置しておりますアルコール消毒液の使用を推奨いたします。体調の優れない場合や、咳・発熱等の症状が見られたときは、施設のご利用をお控えいただくなど、ご理解とご協力をお願い申し上げます」(2020.2.26)

基本的な対策は、マスク着用、換気や除菌、衛生強化とどこのジムも同じような対策を講じています。ジム側ができることは限られていると言っていいでしょう。やはり一番のポイントは、利用者の方の健康状態です。

トレーニングをしている人(私も)にありがちなのが、具合が悪くても運動して汗を流せば治るという発想。事実として少し調子が悪かったけど、トレーニングをしたらすっきりしたという経験を持っている方も多いことでしょう。何もない時期ならこれで良いと思いますが、今は新型コロナウイルスの拡大を何としても食い止めなければいけない時期。「自分は大丈夫だろう」という考えが一番危険です。とにかく体調が優れない場合は、ジムはもちろん、人混みをさけ、経過をしっかり観察して、適切な処置をするように心がけましょう。一日も早い平和な日常を。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。