トレーニングは週に何回するのが効果的ですか?




「筋トレを始めたいが何からやっていいのかわからない」といった初心者の疑問から、マニアにも役立つ知識まで、骨格筋のエキスパートであるバズーカ岡田先生にきいてしまう連載企画。第4回は、誰もが悩む筋トレの回数です。

A.週に2回、同じ部位をトレーニングすると一層効果的です。

科学的な実験結果が出ているのですが、同じ部位を週に2回トレーニングしたグループと、週1回しかやらなかったグループでは数値に大きな差が出ます。でも、週3回に増やしても、そこまで差は大きくないので週2回が効率がいいでしょう。週3回できるということは、追い込み切れていないということにもなりますし、追い込んでいるなら関節や腱を痛める可能性も高くなりますから、注意が必要です。

筋組織の回復には、48~72時間が必要です。ですので週2回ぐらいのペースが効果的です。

週2回が効果的としましたが、これは腕とか胸とか部位ごとの話で、ジムに週に2回行けばいいという話ではありません。もちろん、1回のトレーニングで全身を鍛えるなら週2回でいいのですが、例えば上半身を鍛える日と下半身の日を分けるなら週4日ジムに行く必要が出てきます。実際に週に何度ジムに足を運べばよいかは、どれくらいトレーニングの時間が作れるかに関わってきますから、人によって変わってくるでしょう。

筋組織は、回復することによって、以前よりも大きくなるので、回復するための期間を設けることは、効果的なトレーニングをする上でとても大事です。

トレーニングによって傷ついた筋組織は回復するのに48~72時間かかります。筋組織は、回復することによって、以前よりも大きくなるので、回復するための期間を設けることは、効果的なトレーニングをする上でとても大事です。ですので、週2回といっても土日と続けて同じ部位をトレーニングしても意味をなしません。そもそも続けてできてしまうトレーニングでは負荷が足りていないということになります。週に2回のスケジュールを意識するなら、週末に1回とウィークデーに1回というように、2日ほど間隔をあけてジムに行くといいでしょう。

とはいえ、それは目標とするカラダを実現するまでの間だけで大丈夫です。例えば3ヶ月間集中してトレーニングして、目標とするカラダに到達できたなら、あとはそれを維持するだけですから、週1回でも0.5回でも大丈夫です。ウエイトトレーニングをすると、みんなボディビルダーのようなカラダになってしまうのでは? と心配する人もいますが、それを目的にして追い込んだトレーニングを続けて行かなければ、あのようなカラダにはなりませんので、トレーニングに励んでください。

※本記事は、2017年に公開した記事に加筆・修正を加えたものとなります

岡田隆(おかだ・たかし)
1980年、愛知県出身。日本体育大学准教授。JOC強化スタッフ(柔道)、柔道全日本男子チーム体力強化部門長。日本体育大学大学院体育学科研究科修了。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。自身もウエイトトレーニングの実践者として2014年にボディビルコンテストに初挑戦。デビュー戦となった東京オープン選手権大会70kg級で優勝を果たす。2016年には日本社会人選手権大会を制し、日本選手権大会にも出場。また、日本体育大学バーベルクラブの顧問を務めており、『第54回全日本学生ボディビル選手』(2019年)の団体優勝に導いた。権骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌等多くのメディアで活躍中。『2週間で腹を割る!4分鬼筋トレ』(アチーブメント出版)『バズーカ式【超効率】肉体改造メソッド』(池田書店)など著書多数。
バズーカ岡田公式ホームページ