ムキムキな動物のパッケージが目印。今、話題の「きんにくぱん」とは!?
今、SNSを中心に話題を呼んでいる「きんにくぱん」なる商品をご存じだろうか?
パッケージには、ウサギとクマらしきキャラクター。しかし、その首から下は、かわいい顔には不釣り合いなムキムキの肉体をしており、ポージングまで決めている。「仕上がってるよ!!」という掛け声もキャッチーな、遊び心満載のパンだ。
この商品の最大の特徴は、その名が示す通りパン生地にプロテインが配合されていることにある。具材は「つぶあん」と「たまご」の2種。4月1日から関西、関東、東海、中国、四国エリアのスーパーマーケットやドラッグストアなどで販売されている。こちらの商品を開発・販売するのは、100年以上の歴史を誇る老舗パンメーカー・神戸屋。同社企画部の村瀬勇さんは、その反響の大きさに驚きを隠せない。
「弊社の若手社員から『きんにくぱんがバズってますよ!』と言われたのですが、私は言葉の意味をよくわかっていなかったんです(笑)。聞けばネットで拡散されていると。お客様センターにも何度か『どこで売っているんですか?』とお問い合わせをいただきましたし、スーパーさんやドラッグストアさんからも、この商品をとりたい、注文の数を増やしたいというリクエストを、営業のほうにいただいているみたいです。ここまでの反響があるとは思いませんでしたので、驚いています」
この商品がここまで「バズった」のは、パッケージのインパクトもさることながら、健康志向、筋トレブームという世間の流れに合致したコンセプトだったことも関係しているだろう。「ドリンクから始まり、ヨーグルトとかお菓子とか、今やプロテインはさまざまなものに配合されて主張が広がっています。それをパンにも使えないかなというところが、発送の起点になります」と村瀬さんは振り返る。
「通常のパンに比べれば、タンパク質が少し多いかなというくらい」と語るように、劇的に体が変化するようなことはないというが、小豆と卵というトレーニー御用達の高たんぱく食品が具材として採用されているのも、ポイントだろう。
「弊社の若手メンバーの中には、学生時代スポーツに打ち込んでいた者もおりますので、実体験を踏まえた意見として、小豆は脂質が少ないとか、プロテインが入ったパンがあればおもしろいんじゃないかと。女性社員からは、甘いものを食べたい時に、プロテインも入っていれば少し罪悪感が薄れるんじゃないかという意見も出ました。パッケージのキャラクターに関しては、このパンを食べたからどうだということもないので、ゆるくおもしろくいこうよというところから、動物をデフォルメすることにしました」
気になる味のほうは……。こちらは食べてのお楽しみ。
4月30日までの限定販売となるため、気になる方はお早めにご購入あれ!
取材・文/伊藤翼
写真提供/株式会社神戸屋