主将たちに聞くwithコロナと学ボ~東京都立大学パワ一リフティング部副部長・長谷川拓斗君(3年)【GKB応援団】




新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ジムや大学が閉鎖されてきたここ数ヶ月。果たしてトレーニングに勤しみ、ボディビルやパワーリフティングでの躍進を目指す学生たちは、この活動自粛期間をどう過ごしてきたのか? 緊急事態宣言も解除となりに明るい話題も増えているなか、各大学の主将や中心メンバーにインタビューを実施。今回は東京都立大パワ一リフティング部副部長の長谷川拓斗君(3年)に話を聞いた。

新入生には体作りの楽しさを知ってもらいたい

――新型コロナウイルスによる自粛期間、部としてはどのように活動もされていたのですか?

長谷川:全体としては伝達事項などがあれば行なう程度で、そこまで頻繁に連絡を取っていたわけではないのですが、大学の体育会として各部の新歓を5月に行なうことになっていたため、その打ち合わせをZoomで行ない何人かとは顔を合わせていました。新歓では大きな部やサークルに比べると参加人数は多くはなかったのですが、そこで3人ほど入部希望者がいましたし、今後もし学校の施設を使えるようになるのであれば、練習の風景をSNSなどに上げてもっと部を知ってもらえるようにしたいと思っています。

――大学もジムも閉鎖になり、自宅でのトレーニングが中心になったと思いますが、どんなトレーニングを?

長谷川:家にあるダンベルでのトレーニングが中心だったのですが、それではやはり重量が足りないと感じたので、同じ状況の先輩たちに車でダンベルを持ってきてもらって、衛生管理を徹底したうえで外でウォーキングランジをしたりしていました。けっこうキツかったのですが、2人でやれば頑張れるという面もあったので。

――とはいえ、なかなかモチベーションを保って続けるのは難しかったのでは?

長谷川:そうですね。部員の中には筋量が落ちてしまうことに悲観的になってしまう人もいましたし、特に実家暮らしのメンバーは思うようにトレーニングできていない人も多かったと思います。ただ、僕としてはいつもと違う形のトレーニングになったことを、逆に楽しむことができていました。

――トレーニングの面のみならず、この期間はさまざまな面での変化がありましたよね。

長谷川:個人的には、この期間で視野が広がったと感じています。これまでの大学生活2年間は、体を大きくするためのトレーニングや食事を学業よりも最優先にしてきたのですが、ここでいったんトレーニングから離れざるをえなくなったことで、しっかりと休息する時間を取れるようになりましたし、良い意味でトレーニングに固執することはないんだなと感じられるようになりました。もちろん以前のようなトレーニングを再開したいという気持ちもありますけど、「人生はそれだけではない」という気持ちにもなれました。

――ポジティブな面も多かったわけですね。

長谷川:勉強したり、本を読んだり、自炊する回数も増えたり、あとは生活の基本ですけど早寝早起きや、一日をルーティーン化することだったり……これを今後の習慣にしていけば、必ずトレーニングにも活きてくると思います。大学の授業も今はZoomでのオンライン授業なので、寝坊を恐れることもほぼなくなって、良い意味で楽な気持ちで取り組めるようになったという面もあります。

――長谷川君自身は昨年、関東学生選手権大会にてボディビルで19位、フィジークで15位とまずまずの成績でした。まだ開催は未定ですが、今年はさらに上を目指す年になるのでは?

長谷川:出場するかどうかは未定なのですが、個人的に去年は悔しい思いでいっぱいだったので、まずはポーズダウンの場に立つことを前提に頑張ろうと思っています。もし出場するなら、去年は両方に出てめちゃくちゃキツかったですし、僕としては脚のトレーニングが好きで脚をしっかりと見せられるボディビルのほうに愛着があるので、ボディビル一本でいきたいと思っています。

――部としても、団体として上位進出が目標になるのではないですか?

長谷川:うちは部の名前のパワーリフティング部の通りパワー系の選手がほとんどだったこともあり、実は去年に首都大学東京として出場したのは、もしかしたら初めてかもしれないくらいの珍しいことだったんですよ。そこから少し流れが変わってきて、今は部員の中でもボディビル系とパワー系は半々くらい、各学年2,3人ずつボディビルやフィジークへの出場を考えている部員がいるみたいなので、目標の一つになりますね。

――最後に、入部を迷っている新入生へ、メッセージをお願いできますか。

長谷川:何をするのかよくわからない部活動かもしれませんが、大学が再開されればトレーニングジムを自由に使えますし、トレーニングや食事などかわからないことにも答えてくれる先輩もたくさんいます。ケガを防止するギアなども貸し出せるものが揃っているので、まずは大学が再開したら見学に来てもらって、体作りの楽しさを知ってもらいたいなと思います。

取材・文/木村雄大

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