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食いしばりに注意!【カラダ美人講座】

コロナ疲れに気温差・気圧差の影響も加わってか、最近ご来店いただいたお客様にはいつも感じているカラダの不調に加え、頭痛やむくみなどの症状が新たに表われ、「辛い」と感じる方が多数いらっしゃいました。

日々の疲れや不調をしっかりとリカバリーできていないと、また新たな「辛さ」を生んでしまうということを私自身も再確認できたと同時に、だからこそ日々の継続したケアの大切さをあらためて感じることができました。前回も述べた通り、不調というのはやはり悪循環していくものなんだな、と。

皆さんは、しっかりと深呼吸できていますか? (^^)

しっかりと立ち、そして歩くことができていますか? (^^)

背中が丸まって首・肩にコリができてはいないでしょうか? (^^)

悩みや辛さは人それぞれだと思いますが、頭痛の要因の一つとして、私は歯の食いしばりがあるのではないかと思っています。食いしばりは、寝ている間にも知らず知らずのうちに歯ぎしりという症状として現われたりします。

食いしばりや歯ぎしりは日々のストレスが主な要因と言われていますが、せめて寝ているときくらい緊張状態から解き放たれたいもの——そもそも睡眠とは心身ともに最もリラックスできる状態だと思いますが、そんなところにまで緊張が侵入しているとは、なんだか切なくなってしまいます。


ちなみに、アスリートなどが瞬間的なパフォーマンス発揮を求められる場面では、食いしばりが習慣化してしまっているケースがあることは皆さんもご存じの通りです。なにしろ、それ専用のマウスピースもあるくらいですからね。

歯の食いしばりとストレスとの因果関係について、残念ながら私はその道の専門家ではないので正確な判断はつきかねますが、でも、なんとなくその結びつきについてはわかる気もします。

というのも、コンディショニングセラピストの立場から言えば、ストレスや心身の不調は顎周りや首回りに表われやすいから。

すなわち、食いしばりが定着していると、それが起因となって首が短縮してしまい、さらに筋膜を通じて全身の左右差、前後差などのバランスにもジワジワと影響を及ぼしてしまうものだからです。

挨拶を交わしただけで、「最近、お仕事がお忙しいのですか?」とお聞きすると、「えっ、どうしてわかるんですか?」と驚かれることがありますが、それは首回りに異変の兆候が見られるから。でも、それはただ単に首回りだけを見ているのではなく、同時にカラダ全体を見ているからこそわかることでもあるのです。

宮本武蔵は、五輪書の中で次のように述べています。「目配りは大きく、広くせよ。目配りには『観』と『見』の二通りあるが、観を強く、見を弱く、というように目配りせよ。遠いところのものを近くに見、近いところは遠くに見るようにするのが兵法の大事なところである」と。この心得は、コンディショニングセラピストにもそのまま生かすことができるのではないかと思っています。

咀嚼に関わる筋群としてよく知られているのは、咬筋と側頭筋(ともに閉口筋)です。筋膜は、もちろん顔にも到達しており、後頭筋から側頭筋を経て前頭筋を覆っています。

とくにストレスが積み重なっている人の場合には、側頭筋が張っていることが多いのが特徴で、それが頭痛の原因になったりしてしまうのです。

不調の要因である食いしばり(=頭痛)を軽減するためにも、まずは側頭筋や首のコンディショニングにも積極的に努めることをお勧めします。

 

山本康子(やまもと・やすこ)

鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、コンディショニングセラピスト。施術キャリアは30年。日本代表チームのトレーナーとしてトップアスリートのボディコンディショニングを手掛けてきた。その間、約6年に渡り外国人トレーナーと共にヨーロッパなど各地を転戦した経験によって、日本にはないスピリットを強く感じ、施術テクニックはもちろんのこと、人として現在もなお進化すべく努力を続けている。2004年に、アー・ドライ治療院、2013年に筋膜リリース専門のスカンディックケアを開業。施術者の育成と労働環境整備にも力を注ぐ。

Scandic care (スカンディックケア)
〒162-0056 東京都新宿区若松町10‐1 YSビル2 F
Tel. 03-3208-2543
Mail:info@scandiccare.jp
営業時間:平日. 11:00 ~ 21:00、土日祝. 11:00 ~ 20:00
公式HP

アー・ドライ治療院(新宿区)
ホームページ未公開。2020年3月現在、新規受付はできない状況です。スカンディックケアにお問い合わせください。

 

取材/光成耕司