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居酒屋でチョイスすべきメニューは?【桑原弘樹の栄養LOVE】




サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養や肉体に関する疑問を解決する連載。第56回は、居酒屋で食事をする時に注意したい点について。

■〆の炭水化物はNG

居酒屋ということは、アルコールを前提としていると解釈したほうがよさそうですね。居酒屋は食べ物に関しては、本当にありがたいほど豊富なメニューが揃っていますし、和のみならず洋や、時には中華のメニューもあったりしますから、選択肢的には困らないでしょう。

減量期には、ノンアルコールビールで乾杯をして、マグロのお刺身に白ご飯とサラダなら完璧ですね。

通常の場合は、お酒を飲む前に少しだけつまみを食べておくといいでしょう。お通しがその役割をすることも多いのですが、枝豆や冷奴などを食べておくといいでしょう。納豆もいいのですが、個人的に納豆の欠点はビールとの相性が最悪という点だと思っています(栄養的な問題ではなく、食感の問題)。

注文はさまざまでいいのですが、なるべく低脂質なものを選ぶといいと思います。居酒屋の場合は和食が中心なので、比較的容易に低脂質の食べ物は選べるでしょう。そして食べたくなくてもサラダ系をひとつ注文して、合間にサラダを食べるようにしていきます。

アルコールはエンプティエナジーと言われ、基本的には太りません。が、アルコールに含まれる糖質と一緒に食べる肴が太る原因にもなりますので、そこに注意が必要となってきます。

糖質は蒸留酒のほうが低いので、焼酎、ウイスキー、ブランデーが好ましいです。ただし、蒸留酒はアルコール度数が高いので、そのあたりは逆に要注意なのと、できればお酒の合間に水を飲むようにするといいです。

焼肉の時(第54回)と同様、ご飯などの糖質を控えるというのは正しいのですが、一切摂らないとなるとほとんど糖質が入ってこないことにもなりますので、少し早めに焼きおにぎりなど、少なめの糖質補給はしておくといいでしょう。

お酒が進んで最後の〆に、おにぎり、お茶漬け、ラーメンというのはNGです。アルコールを分解するために、肝臓のグリコーゲンが血中に出ていくことが抑制されて、一瞬血糖値が下がるような状態になるために嘘の空腹感に襲われるのですが、じつは胃の中には食べ物がいっぱい詰まっているのです。

これは個人的な手法なのですが、どんなお酒かは別にして、その日は何杯までしか飲まないというルールを決めておくと飲み過ぎ防止につながります。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。