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10月10日は転倒の予防の日【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第184回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか?

 

さて、来週10月10日は「転倒予防の日」だそうです。二つの10を「テン」と「とう」と読ませているわけですね。「老化は脚から」と言われるように、年をとって二本の脚で体を支えるのが困難になると、転びやすくなります。足腰の筋力が落ちると、思った以上に脚が上がらず、ちょっと下段差で躓いてしまうというケースもあるのでしょう。駅の階段を一段飛ばしで上がろうとして躓いているおじさんもいますよね。おじさんはともかく、ご高齢の方が転倒すると、骨折など大きなケガのリスクがあるだけでなく、それをきっかけに寝たきりなってしまうケースもあると言います。

 

さすがに私はまだ脚が上がらないということはないものの、足腰は鍛えておくにこしたことはありません。ランニングやウォーキングをしたり、スクワットやレッグカール、レッグエクステンションなどの筋トレをしたり、脚を鍛える方法は多々ありますが、意外と忘れがちでなおかつ大事なのが足の指です。よろけたり、躓いたりしたとき、足の指をうまく働かせて踏ん張ることができれば、バランスを保って転倒を防ぐことができます。足の指の力はとても大事なのです。

 

草履や下駄などの履物が主流だった時代は、それを履いているだけで自然と足の指が鍛えられていましたが、現在は足を保護する靴やデザイン性に特化した靴も増え、意識しないで足の指を使う機会は減っています。そのため足の指の力は加齢とともに低下していき、年を重ねるにつれて足の指を鍛える必要性が出てきます。足の指の力が失われると転倒だけでなく、外反母趾、つま先の冷え、へん平足などにつながる可能性もあると言われているので、早いうちから鍛えておいたほうがいいですね。

 

では、どうやって足の指を鍛えればいいのか? 一番簡単な方法は足指ジャンケンです。足の指でグー・チョキ・パーをつくることを繰り返すだけで、鍛えることができます。やり方としては、グーは少し先にあるものを足の指でつかむイメージで5本指すべてを曲げます。チョキは親指を上に、その他4本は下に曲げる形をつくります。パーは足の指を横に開きます。それぞれ10回ずつくらいやってみるといいでしょう。

 

 

もう一つは、足の指で新聞を丸める、あるいはタオルをつかむというトレーニングです。これは足首を故障していたときのリハビリでやっていました。単純に不要な新聞を手で丸めるように足の指を使って丸めていくだけです。簡単そうに見えて意外と難しいので、ぜひやってみてください。

 

足の指を意識する機会というのはあまりありません。10月10日が転倒予防の日とわかったところで、この1週間、足の指トレーニングを試してみてはいかがでしょうか? 転ぶと痛いし、カッコ悪いので転倒予防をしましょう。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。