1. Home
  2. 連載
  3. Ken Yamamotoの腰痛ゼロ革命
  4. 【Ken Yamamotoの腰痛ゼロ革命】第9回=「一本指整体」とKYTの併用で痛みを取る

【Ken Yamamotoの腰痛ゼロ革命】第9回=「一本指整体」とKYTの併用で痛みを取る

”世界を股にかける治療家”Ken Yamamoto(ケン・ヤマモト)の連載『腰痛ゼロ革命』。Ken先生が取り組んでいる新たな治療法“一本指整体”の実体験編PART2。今年6月の取材時、Ken先生に持病の肩の痛みを診ていただいた筆者が、今回は「一本指整体」を体験。果たして痛みは治ったのか!?

「この治療法(一本指整体)は、実際に受けてみないと分からないんですよ。ぜひ、受けてみてください」

Ken先生からのありがたい提案に、筆者は少し躊躇した。というのも、Ken先生には今年6月、一度、慢性的に動きの悪い右肩を診ていただいた(※野球部だった学生時代に2度壊し、以来ずっと動きが悪い。また右の肩から首に掛けて、しばしば痛みが出る)。

それからは「右肩」と「体がゆがみやすい箇所」を意識して日課のストレッチをした結果、首や肩に強い痛みは出ていない。

「せっかくやっていただいても、痛い箇所が1つも無いから記事にならないのでは?」と思ったのだ。

しかし、それも杞憂だった……。

「ではチェックしていきましょう。あ、足の親指は以前よりだいぶ揃っていますけど、まだちょっと右の方が長いですね」

続いて、鼠径部や肩の痛みをチェックするKen先生。

「右肩のこの辺りは、痛いですか?」

――イタタタ! はい、痛いです(ごく軽く押さえているだけなのに痛かった!)

「ではヒジを伸ばして、耳に付ける。左右の高さが違いますね」

――ホントですね(こんなはずでは……)。
「では、体を丸めます」

――イタタタ!

「硬いですね。分かります?」

――はい、硬いのはよく分かります……。

「自分で分からない人もいるんですよね(ニッコリ)」

「体のどこも悪くないので申し訳ない」どころか、右肩だけでなく体のあちこちに痛みがある上に、柔軟性が全然ないことが分かった上で、いよいよ一本指整体へ!

「では、息を吸って。力を抜いて」

20秒くらいの間、Ken先生は筆者のへその横辺りに指をそっと置いた。

体のあちこちの痛みが無くなり、先ほどよりも体は柔らかくなった。

ただ、右肩の痛みが完全に取れることはなかった。

「今度は、肩を動かしてみて。右肩の痛みはどうですか?」

――引っかかりはありますけど、スムーズです。

Ken先生の目が光った(ような気がした)。さらに2回、一本指整体を受けて、肩の動きはスムーズになったものの、引っかかったような違和感は残った。

「これね、局所の問題であれば、局所を治さないといけないんだけど」

筆者の右肩をチェックして、Ken先生はうなづいた。

「OK、分かりました。これね、上腕骨が肩の『窩(か)』の中に入ってないんです。これが前に押し出されちゃってる。だから硬い。

この筋肉が固まってしまうと、上腕骨が前に押し出されちゃう。そうすると、これが出来ないんです。滑り込みが上手くいかないんです」

――イタタタ。

「そして、その後、これを仕舞い込む。ゴリゴリいうでしょう。力抜いて、力抜いて」

治療中、Ken先生に何度も「力を抜いて」と指示されて、力を抜こうと頑張ったものの……。

「力を抜けない人なんですね(苦笑)。ドアノブを回して扉を開ける力が1あればいいのに、10の力を入れちゃう人ですね(笑)」

力が抜けないのは、筆者の体の硬さとも関係していると言う。

「自律神経の問題も関係してるんですよ。人間は、夜になると外が暗くなるので本当は瞳孔が開くんです。だけど、今は電気の下で生活しているため、瞳孔が閉じたままになっているんです。そうすると脳が寝ないので、疲れてしまうんですよ」

夜型で、寝る間際までスマホを見ている生活が自律神経を乱れさせて、体の硬さや疲労感につながっていたとは……。

「では肩を実際に動かして、チェックしてみてください」

施術前
施術後

見ての通り、右肩が動くようになっている。

「僕の優しさはどうでした?」

――とても軽く触られて、体がリラックスしていくのを感じました。

「人によって『ビリビリと来る』という人もいるんですよ。Nさん(編集N=第8回参照)はどうでした?」

Nさん「ビリビリは感じなかったです」

「では、Nさんをもう1度チェックしてみましょう」

Nさんの足の親指の長さは揃い、お尻の高さが揃い、肩や腰から痛みや重さが消えた。

Nさん「えー、まったく痛くないです」

「痛みのあった箇所が柔らかくなって、左右の硬さが揃ってるのでいいですね。親指の長さが揃ってると、だいたい揃っているんですよ」

――筋肉がゆるんだ、ということですか?

「バランスが整ったということです。僕は何もやってないんですよ。触っているだけなんです(ニッコリ)」

――ただ、私(筆者)の肩のように「機能的に壊れてる」と先生は見極めが出来ますよね。優しさ注入だけでは治らない領域を知っていると。

「それは、そうですね。一本指整体はすべての人に必要で、これだけで治ってしまうんですよ。でも中には、機能的、関節的に壊れてしまっている人もいるので、その場合は直接、局所というかソコ自体を治さないといけないので」

実際に、一本指整体を受けて感じたのは、一本指整体の前の「体の痛みや硬さのチェック」が大事なステップになっているのではないか、ということだ。

筆者は、過去に中腰になった時にギックリ腰を患い、そのままの体勢で近所の整形外科に駆け込んだことがある。スポーツ整形では地域で有名な病院だったが、医師は患部に触れることもなく「レントゲン検査では異常なし。じゃあリハビリ室に行って」とリハビリして終わり。不信感ばかりが残った。

Ken先生は、一瞬で筆者の姿勢の悪さや体のゆがみを見抜き、指で押し、手足の動きを見て痛む箇所を把握し、さらに筆者自身も意識していなかった「痛む箇所」を探し出した。

的確に「痛む箇所」に触られるので「どこが痛いかを分かって貰っている」という信頼感があって、その後で「一本指整体」に移り、目を閉じてゆっくりと呼吸するうちに体は柔軟性を取り戻し、コリや痛みは無くなっている。

取材の中でKen先生はこう断言した。

「本来、痛みは寝ていれば治るものなんです」

そして、こんな発言もあった。

「体のゆがみをアナトミカルポジション(解剖学的肢位。自然で、体に最も負担の掛からない体勢)に戻すと痛みは消えます」

痛みを抱えた人の体をチェックして、痛む箇所やゆがんでいる箇所を特定した上で「一本指」で体に触れることでリラックスさせていくと、体が自然にアナトミカルポジションに戻って、ゆがみが無くなり、痛みは消えるのではないか。そして必要なのは『優しさ』を指で置いてくると痛みが消えることが分かってきた。

Ken先生は言った。

「整体師としては、アカデミックな世界に行かなきゃいけない、と思って解剖学を勉強して、いろいろと学んだり、ドクターと議論してきたんですけど、ある時に『こういう世界があるんだ』と分かって、実際に試してみた感じなんですよ。

だから、アカデミックな世界を知らない人がいきなり『一本指』をやると間違える可能性はありますね。まだ一本指整体が出来て3週間なので、まだいろいろと試している段階ですけど、連載には『知らない世界、分からない世界があった』と書いていただければいいと思うんですよね(ニッコリ)」

 

動画もcheck

「歩けない【リウマチ】の患者さんが走り出した」

 

(次回最終回に続く)

 

取材・撮影:茂田浩司

 

Ken Yamamotoメールマガジン希望者は、こちらから登録可能


Ken Yamamoto
東京都出身。東海大学体育学部卒業。中学・高等学校保健体育科教員1級免許取得。23歳で治療院開業。27歳で柔道整復師国家資格取得し、整骨院を開業。30歳で目黒区医師会立看護学校卒業し、免許取得。仙骨専門治療院、整形外科、総合病院整形外科、整骨院、介護センターを経て、整骨院開業。現在は、年間300日以上、海外を中心に解剖学を基に作られたKenYamamotoテクニック(KYT)のセミナー講義並びに大学の授業などを行ない後進の育成にも余念がない。腰痛患者さんの施術を招かれる各国で行なっている。KYTは現在40カ国で使われているテクニックとなっている。