転校生気分でいつもと違うジムへ行った話【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第155回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか?

少し前のコラムでお伝えしたように、いつも利用しているジムがリノベーション工事のため休館中です。それに伴い、普段とは違う店舗に行くことになりました。相互利用が可能なジムなので、本来は工事の有無に関係なくいろいろな店舗を利用することができます。実際、違う店舗を頻繁に利用するタイプの人もいると思いますが、私の場合は出勤前にトレーニングをするため、移動重視で店舗は完全に固定型です。というわけで今回は初めての他店舗利用でした。

同じ場所に週3回、3~4年通っているので、いつもの店舗はもはや我が家のようなもの。一方、他店舗に行くのは、他人の家にお邪魔するような気分で、なんだか気恥ずかしい感じがします。

いつもの店舗は3階建てで1階はフロント&着替えスペース。2階がマシンエリアで3階がフリーウエイトとなっています。その感覚で初めての店舗に入っていくと、目の前に広がるスペース一面すべてがトレーニングエリアでした。朝8時はスタッフの方がいない時間帯なので、どこで着替えればいいのかわからず、不審者のようにキョロキョロしてしまいました。同じ時間帯でも店舗が変われば、ジムにいる人の顔ぶれも違います。「なんだ、この新参者は?」という感じで見られている気がして、転校生になった気分です。

「じゃあ転校生は空いている一番後ろの席に座って」……と誘導されたわけではありませんが、トレーニングスペースの奥に着替えエリアを発見して一安心。着替えを済ませてさっそくトレーニングを開始します。パワーラックが2台とスミスマシン、ケーブルマシンが1台ずつ。これはいつもの店舗と変わりません。大きい筋肉から攻めたいのでパワーラックをキープ。しかし、ここでも違和感が生じます。トレーニングスペースに所狭しと器具が入っているため、普段よりも他のトレーニーとの距離が近いのです。

パーソナルスペースを侵されるなんとも言えない気分からスタートしたものの、やはり環境を変えるというのは刺激があり、とても充実したトレーニングになりました。他店舗利用の最大の魅力は、いつもとは違うマシンがあることでしょう。いつものジムにないものがあると使いたくなるものです。

この店舗ではチンニングとディッピングのサポート付きスタンドがあり、ディッピングは持ち手部分を回転させると効かせる部位に変化が生まれる優れもの。また、ハンギングレッグレイズ用のマシンがあったのもヒットでした。普段はバーにぶら下がっておこなっているため、腹筋に効くよりも先に手が痛くなってしまうという問題を抱えていました。それもこのマシンのおかげで解消し、しっかりと腹斜筋に効かせることができました。

トレーニングに刺激は不可欠とはよく言ったもの。メニューを変えるだけでなく、利用店舗を変えるのも効果的であることを実感できました。移動重視のスタンスを大きく変えることはないと思いますが、もっといろいろな店舗を利用したいという気持ちになったのは事実。まずは都内や自宅付近から他店舗利用を増やしていこうと思います。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。