高校生で7冠の偉業達成!坂本陽斗の次の目標は愛知の頂点【マッスルゲート愛知】




8/7(土)に愛知・ラグーナテンボス隣接特設ステージで行われたマッスルゲート愛知大会で、高校生の坂本陽斗がとんでもない記録を打ち立てた。

コンテストの登竜門イベントとして2017年に始まったマッスルゲートは年々開催数を増やし、男子が出場できる競技はメンズフィジーク、クラシックフィジーク、ボディビル、そして今年新設されたメンズタンクトップの4競技が用意されている。“なるべく多くの人がステージに立ち、表彰されるように”という思いから、各競技の中でも年齢、体重別に細かくクラス分けがされており、同大会内で複数エントリーが可能なのがこのコンテストの特徴の一つだ。

そのような中、坂本陽斗はこの愛知大会で合計7つにエントリーし、なんとその全てで優勝という偉業を成し遂げた。

「7エントリーに関しては、あまり深くは考えてはいません。『出られるだけ出れやろう』という思いだけです(笑)。でも、さすがに疲れて途中でガス欠してしまいましたね。バナナでカーボアップしていたのですが、水が抜けちゃって、やはりこの暑さもあって少し熱中症ぽくなってしまいました。7エントリーしてみて思いましたが、やはり、もうこんなには出たくないですね(笑)」

そう笑う坂本。それだけの数のステージに立つだけでも立派なことであるが、実力に関しても、大会に出るたびにその存在はボディビル界隈で話題になっている注目株。この日も最初のステージとなったメンズフィジークで観客の前に姿を現すと、隆々とした肉体、そして自信あふれるポージングで会場にどよめきが生まれるほどであった。やがて、彼がクラシックフィジーク、ボディビルの審査にも登場し、さらに高校生だということが理解されていくと、もはやこのマッスルゲート愛知大会は「坂本陽斗の大会」と言っても過言ではない空気感になっていった。

それだけの存在感を示した坂本だが、2019年の高校ボディビル選手権で3位、昨年のマッスルコンテスト東京ではメンズフィジークで2位、マッスルゲート東京大会ボディビルのジュニア部門2位、ゴールドジムジャパンカップでボディビルのジュニア部門2位と、実は優勝経験がなかった。このマッスルゲート愛知大会が意外にも彼にとって初めての優勝であり、そこで一気に7つの金メダルを手にしたのだから驚きだ。

「実感がまったく沸かないです、正直。メダル1枚だけでもすごく重いものなのに、それがいきなり7枚。どうしようという感じです(笑)」

中でも特に会場を沸かせたのが、この日7つ目のステージとなったボディビル75kg以下級だ。このクラスには、5月の東京ノービス選手権で優勝し、世間的にも大きな注目を集めた中山翔二=なかまやまきんに君がエントリーしていた。「エントリー表を見て『えっ?』と思った」と話すが、臆することなく、むしろ、きんに君に近づきすぎて審査員から注意を受けながら(無論、審査委員長の鈴木雅氏のジョーク交じりである)ステージ上では堂々とした姿でポージングをとり、見事に勝者となった。

「なかやまきんに君さんは、これまで自分がTVの中で見ていた人であり、筋肉=この人だと思っていた人です。そんな人と並べたこと自体が、今日の中で僕にとっては一番大きくて。もちろん、きんに君さんだけではなく、ミスター岐阜を争った人たちにも勝てたということが、本当に実感がなくて…。もちろん勝つつもりでは来ていましたが、勝てるなんて全く思っていませんでした」

そう謙遜するが、観客席から見ていてもその存在感は十分に王者にふさわしいものであったのは誰もが認めるところだろう。今回の偉業でその名は知れ渡り、今後の大会では大きな注目を浴びることは間違いない。

「次は愛知県ボディビル選手権です。レベルの高いこのコンテストでトップ3に入ることができれば、本当に自分のレベルがわかると思います。今日の結果があるので、もう負けられませんよ。でも、今日は勝つことができましたが、まだまだ自分は追う立場だと思っています。
目指しているのは、相澤隼人さん。髪型を真似したこともあるくらい、自分の中では大きな存在です。そして、2年以内の世界ジュニア選手権出場を目指して、これからも努力してこうと思います」

文・写真/木村雄大