9/5(日)に兵庫・神戸芸術センター芸術劇場で行なわれた第8回ALL JAPAN ビキニフィットネス選手権大会。フィットネスの日本最高峰の舞台で、日体大4年生の柿夏芽が、16歳~24歳未満級および16歳以上~35歳未満163cm超級の2冠を達成した。
昨年のゴールドジムジャパンカップではオーバーオール優勝を果たし、ビキニフィットネス界の新しい歴史を作る存在として注目を集めている柿。「ゴールドジムジャパンカップで優勝した身であるという意識は持ちながら、今シーズンはスタートしました」と話すが、初戦となった7月の兵庫オープンではオーバーオール4位、東日本選手権では35歳未満163cm超級で2位、東京選手権では35歳未満級で2位と、上位には入るものの優勝という結果は出ずにここまできていた。
「去年の傾向としても、大会を経るごとに絞れていく身体であるというのは自分でもわかっていました。目標はあくまでオールジャパンでの優勝。その前の大会の結果は、そこで勝つためのものであり、ある程度は想定内でした」
すべては、目標を達成するための途中経過。冷静に自分を見つめながら階段を昇るその姿はまるで百戦錬磨のベテランのようでもあるが、一方で、弱冠22歳の学生らしい素顔も残している。
「……と思っていたのですが、やっぱり、結果はすべて引きずってしまって(笑)。メンタル的にもなかなかきつかったり、『どうしたらいいんだろう…』と悩んだ時間もあったのですが、バーベルクラブの先輩や仲間たちの支えもあって我に返ることができ、オールジャパンに向けて頑張ろうと気持ちを立て直すことができました」
次のステージは、「JBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPIONSHIPS 2021」。ここでは各階級の上位入賞者が同じ舞台に立ち、真の日本一を決める戦いが繰り広げられる。
「今日の身体は、自分としてはかなり理想に近い仕上がりでした。去年は大胆に食事を抜いたりもしたのですが、来年も見据えて、今年は食べながらの減量を少し実験的にやっています。“グラチャン”では、安井(友梨)さんと同じステージに立てるのが本当に楽しみなので、まずは少し休んで、食べて、また絞っていこうと思います」
3週間後の大阪、憧れの女王の隣で、彼女はまぶしいほどの笑顔を再び見せてくれるだろう。
文・写真/木村雄大