【渡辺華奈のデートするならジムがいい 第34回】格闘家あるある~○○しがち




今月のコラムでは読者の皆様からの質問にお答えしていきたいと思います。今回の質問はこちら。

 

Q:格闘家あるあるを教えてください。

 

同じ格闘家でもMMAなのか打撃系なのかで違いがあるかもしれませんね。格闘家あるあるを紹介する前に、先日、後輩の中村美里(世界選手権3度優勝、北京&リオデジャネイロオリンピック柔道女子52㎏銅メダリスト)と話をしていて話題となった「日頃、化粧をしない女子あるある」からお届けしましょう。

 

自分たちは普段はまったく化粧をしません。ただ、かしこまった場に出席する場合など、化粧をしなければいけないときもあります。急に化粧をすることになると、その都度クレンジングオイルを買ってしまうのです。過去に買ったものが家にあるはずなのですが、探すのが大変だから「今日買わなきゃ」と思って、いつも買ってしまいます。結果、家の中にクレンジングオイルがたくさんある状態になる。これが、化粧をしない女子あるあるです。

 

気を取り直して質問の回答にいきましょう。個人的に思っている、あるあるをいくつか紹介したいと思います。一つ目は「ハグするときにクラッチを組みがち」です。昨年大晦日の「RIZIN JAPAN GP 2021 バンタム級トーナメント」で優勝した扇久保博正選手が、リング上でプロポーズをして、恋人をハグしたときの手がクラッチを組んでいたと、格闘家界隈で話題となりました(笑)。でもこれは他人事ではなくて、自分も試合で勝ったときにセコンドとハグするときにクラッチを組んでしまいます(笑)。

 

ハグするときにクラッチ組みがち

 

これは完全に組み技格闘技をやっている人の習性です。クラッチを組まないでハグした状態になるのは違和感があるというか、不安定なのでなんか嫌な感じがします。

 

同じようなことですが、「脇を差されるのは嫌」というのも、組み技の格闘家あるあるかもしれません。自分は柔道家なので下からいきたいですし、脇を差されたらソワソワしてしまいます。たとえば肩を組むときなどは下から脇を差したい(笑)。もしも下からこられたら小手をしっかり取ります。これは練習仲間のみんなも言っていましたが、脇を差されたくないのは、格闘家に共通していると思います。

 

他には、「体がごつい人がいると耳を見る」というのも、格闘家あるあるだと思います。耳を見て、柔道かな、レスリングかな、ラグビーかなって考えてしまいます。普通の人は耳を気にすることはないと思うので、耳をチェックしがちというのも、格闘家ならではないでしょうか。

 

最後に、あるあるかどうかは別として、トップレベルでやっている格闘家の方は、みんなすごく優しい方ばかりです。リングを降りて私生活では穏やかで優しい人というのが、自分の周りでは共通していると思います。海外の選手の場合はケンカをして捕まっているような選手もいますが、日本の格闘家はしっかりした人がすごく多い印象です。以上、格闘家あるあるでした。

 

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渡辺華奈(わたなべ・かな)
1988年8月21日、東京都出身。7歳から柔道を始め、高校ではインターハイ2位、アジアジュニア優勝などの実績を残し、東海大進学後、1年時に全日本ジュニア優勝を飾る。卒業後、JR東日本へ入社し、オリンピックを目指して競技を続けた。2017年に同社を退社し、格闘家に転身。同年12月3日にデビューを勝利で飾ると29日にはRIZIN初参戦で実力者杉山しずかに勝利。2021年よりアメリカ格闘技団体「ベラトール」に参戦している。所属はFIGHTER’S FLOW