2/13（日）、神奈川・カルッツかわさきにて、今年で4回目の開催となる筋肉イベント「マッスルコンテスト東京」が行なわれた。この時期恒例の“筋肉の祭典”としてボディコンテストを中止にアームレスリングトーナメントやパワーコンテストなど同会場内で行なわれる中、トレーニーに向けた豪華講師陣によるセミナーも開催された。今回はその様子の一部をお伝えする。
「初心者大歓迎！パワーリフティング世界チャンピオンに学ぶBIG3強化徹底解説」
一つめは、パワーリフティング界のレジェンド・三土手大介によるセミナー。三土手氏は全日本パワーリフティング選手権で優勝20回、全日本ベンチプレス選手権では優勝18回を達成。さらに世界でも計4つのタイトルを獲得した生ける伝説だ。現在は自身がオーナーを務めるジム「No Limits」でウエイトトレーニングの指導も行なっている。
本セミナーは初心者でも学べることが大きなメリットとなっており、トレーニング頻度や食事について、トレーニングルーティーンなどの基礎から丁寧に指導を行なった。「トップ選手のやっていることをそのままやればいいというわけではありません。各人のレベルやトレーニング段階に合ったトレーニングをすることが大切です」と三土手氏。参加者はノートをしっかりと取り、その教えを己の血肉にしようとしていた。
「あきらめるのはまだ早い。年齢を重ねても筋肉量を増やす方法とは」
続いては、ジュラシック木澤の愛称で親しまれるボディビルダー・木澤大祐が登場。昨年の全日本選手権で準優勝をはたすなどボディビル界で数多くの成績を残してきた木澤は、幅広い年齢層に向けたトレーニングの極意を伝授した。普段は自身のYouTubeでトレーニングメニューから食事、時にはナイトルーティンなどさまざまな情報を発信しているジュラシックだが、生でその声を聞ける貴重な機会ということもあり、教室には多くのトレーニーが集結。現在47歳ながら進化を続けるトップビルダーの視点からトレーニングの大敵であるケガについても入念な講義が行なわれ、講義終盤にはトレーニング種目や食事・栄養についてなど、参加者からの質問も多く受け付けていた。
40代におすすめのサプリメントを聞かれると「マルチビタミンが一番のおすすめです。忘れたときは焦るくらいですよ。今日は持ってきていないんですけどね」と答えて笑いが起こる微笑ましい場面もあった。
現役日本王者 相澤隼人トレーニングセミナー・ボディメイク基本講座
セミナーのラストを飾ったのは、現日本チャンピオン・相澤隼人によるトレーニングセミナーだ。筋肉ムキムキのワイシャツ姿で登壇した相澤は「効率的なトレーニングの方法を良く聞かれるのですが、実はそういったものは存在しないんです。ただ、非効率的なトレーニングというものはあるので、間違った方向に進まないことが大切です」と正しい筋トレを行なう重要性を説いた。
講義ではスライドを使いながら、解剖学的視点からの筋肉の動き方などを詳しく解説。時には実際に身体を動かしながら、筋肉の名称のスライドごとにフォームの説明を行ないつつ、トレーニングで抑えるべきポイントを自身の経験を踏まえながら丁寧に共有していった。3月に日本体育大学卒業を控える22歳ながら日本の頂点に立った男の指導を、参加者は真剣ななまざしで聞き、己の肉体のさらなる進化につなげようとしていた。
コンテストという挑戦の場がある一方で、セミナーで肉体への学びを深めることもできる。多くのトレーニーにとって、多くの刺激が得られる場となっただろう。
文・写真／森本雄大
