おじさんでも初心者でもリストラップ着用のススメ【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第200回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? なんと連載200回目です。200回だからといって何かあるわけではありません。今後はコラム連載に新たな企画も入れていこうと考えておりますが、そちらは準備が整いしだいということで、200回目の連載も普段通りにお届けさせていただきます。

 

前回のコラムでお届けした荒川大介さん&孝行さん著『誰でもベンチプレス100㎏が挙がるようになる本』は明日から発売。その取材の際に、リストラップの重要性について教えてもらい、さっそく購入しました。

 

 

選手時代と違って、おじさんになってからは高重量を扱うこともないので、ベルトやリストラップなどのギアを使う必要はないと考えていました。しかし、荒川さんは「高重量を扱わない初心者の方や女性であっても、リストラップをできるだけ着用してほしい」と言いました。

 

その理由は、単純に手首は負担がかかりやすい部位だからです。手首は細かい骨が密集している部位であり、可動性に富んだ複雑な構造をしていて、前後左右に常に動いているため、普通にしていても負担がかかりやすく、痛めやすい部位なのです。

 

ただでさえ負担がかかりやすい部位であることに加え、ベンチプレスの姿勢を考えてみてください。手のひらが前を向いて手首が寝ている状態になります。腕立て伏せのように床を押す姿勢をイメージするとわかりやすいかもしれませんが、確実に手首に負担はかかります。実際、ベンチプレスで正しいグリップでバーを握ると、少なからず手首は曲がるので、リストラップでサポートする必要があるのです。

 

そして20年ぶりくらいにリストラップを着用してベンチプレスをやってみると、手首の安定感はこれまでと段違いでした。ラックアップしたときに手首が動かないので、動作に移るときにも安定して、すごくやりやすかったです。どのくらい手首にゆとりを持たせるか、巻き方の強さは人それぞれ、自分が使いやすければOKでしょう。

 

高重量を扱うわけでもないのにギアをつけるのは嫌だな……と思っていましたが、その考えは間違いでした。ケガ予防、パフォーマンスアップの両面から見ても、これは着用すべきだなと実感しました。おじさんでも、初心者の方でも、ベンチプレスをやるときはリストラップ着用がオススメです。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。