花粉症に運動が効果的!?【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第202回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 暖かい日が増えて春の訪れを感じています。しかし、春の訪れとともに花粉症に苦しめられているという方も多いのではないでしょうか?

 

先日、あるプロスポーツ選手の方と屋外で書籍用の撮影をしました。その際、この季節は花粉症がパフォーマンスに影響することもあるという話を聞きました。私は花粉症とは無縁のため、そのきつさはわからないのですが、目の痒み、くしゃみ、鼻水……といった症状を聞けば、いろいろな面で競技に影響があることは容易に想像できます。

 

そもそも花粉症とはアレルギーの一種です。アレルギー反応は、体内に侵入した異物を取り除くために起こるもの。例えば、花粉が体内に侵入すると、免疫系を構成する細胞である「肥満細胞」が花粉の侵入を察知し、「ヒスタミン」という物質を花粉侵入現場に放出します。放出されたヒスタミンは、周辺の血管に作用して、血管に隙間をつくり、その隙間を通って免疫細胞が現場に到着。そのとき、一緒に血管から体液が漏れ出し鼻水や涙に含まれて花粉は流れ出るのです。また、くしゃみで花粉を吹き飛ばしたり、鼻づまりにより侵入を阻止したりという反応が起こることもあります。

 

こうした症状を抑えるために「抗ヒスタミン薬」と呼ばれる薬を使用することもありますが、アスリートの場合は違反薬物に対する注意が必要です。また、薬によって体がだるくなったり、眠くなってしまったりすると、パフォーマンスが低下するので、これも気をつけなければいけません。薬を飲む、飲まないにかかわらず、花粉症に負けず、それを一切感じさせないパフォーマンスを披露する選手は、さすがだなと思います。

 

では、一般の人の場合はどうか? 花粉症で調子が出ないからと言って運動をしないのは、逆効果になることが考えられます。運動不足は基礎代謝の低下につながり、免疫力の低下を招く恐れがあるからです。もちろん、花粉をモロに受けるのはしんどいと思うので(花粉症ではないため実際の感覚はわかりませんが)、屋外よりもジムや体育館など屋内での運動がオススメです。

 

有酸素運動は自然な呼吸で酸素をたくさん取り込むことで、副交感神経が働きますし、体を動かせばもちろん交感神経も働きます。交感神経と副交感神経が働くことで、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。また、軽く息が上がる程度の運動をすると、汗をかいて体が温まります。体温が上昇することで免疫細胞が活性化するので、花粉症の緩和に効果があるとも考えられます。

 

ランニングやバイク、ウォーキングといった有酸素運動の他にも、筋トレで筋肉をつけて基礎代謝を高めることも、免疫力アップには効果的です。体が温まるホットヨガなんかも良いかもしれません。

 

体を動かすことはストレス発散にもなり、「花粉症の季節だ…」という憂鬱な気持ちの払しょくにもつながります。適度な運動は花粉症うんぬんに限らず、良いことばかりなので、こんなときこそ運動をしましょう。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。