ウクライナ市長と拳を交えた元K-1戦士が緊急メッセージ【編集部員コラム・気まぐれVITUP!】




『VITUP!』をご覧のみなさま、こんにちは。

編集部員の松浦です。

ウクライナに対するロシアの軍事侵攻が続いています。ウクライナ各地で戦闘が続けており、大勢の市民が国外へ避難せざるを得ない状況となっています。

緊迫の度合いが増す中で、ウクライナの首都・キエフに「35時間の外出禁止令」がキエフ市長のビタリ・クリチコ氏によって発令されました。

そんな状況に心を痛めているのが、かつてK-1などで活躍したドージョーチャクリキ・ジャパン館長のノブ・ハヤシ氏です。ここでは【気まぐれVITUP!】を介して、若い頃にオランダでクリチコ市長とスパーリングで手を合わせた経験を持つハヤシ館長の緊急メッセージを紹介します。

「この戦争に絶対反対致します」

「私が単身オランダに渡ってドージョーチャクリキで住み込みの新弟子としての生活をスタートさせた頃、当時はキックボクサーだったビタリ・クリチコ氏とスパーリングで手を合わせる機会がありました。ビタリさんは身体も大きく『これが一流のプロ選手か!』との思いを抱きました。

当時の自分はプロデビュー前で、言葉もそんなに上手く話せませんでしたが、拳を通じて多くの事を教えて頂いた気がします。その後、ビダリさんはボクシングの世界王者になり、彼とスパーリングをした事があるというのは僕の誇りのひとつでした。

ウクライナでキエフ市長になったとは聞いていましたが、まさかこんな事態になるなど1ヵ月前には想像もできませんでした。事態は逼迫しており、ビタリ・クリチコ市長はキエフに35時間の外出禁止令を出したそうです。日本にいる私であっても、ビダリさんやキエフ市民が今とんでもない状況にいるのは分かります。

僕は格闘家でK-1のリングなどでずっと闘ってきました。しかし、リング外での戦闘には絶対反対です。僕は2009年に白血病を発症し、何度も生死の境を彷徨いました。だからこそ命がどれだけかけがえのないものか、大切なものか、この身をもって知っています。

どうかビタリ・クリチコさん、ご無事で。キエフ市民の皆さん、ご無事で。僕は祈り続けるとともに、この戦争に絶対反対致します」

ドージョーチャクリキ・ジャパン館長 ノブ ハヤシ