「目標を明確にして、達成できればすごく価値があると思っています」歯科医師・長澤秀樹#4【筋の旅人】




2015年の大会デビュー以来、国内外の大会で結果を残してきた長澤秀樹さん。歯科医師として多忙な日々を送る中でもトレーニングを欠かさない、国内トップレベルのフィジーカーだ。2021年にはオールジャパン選手権メンズフィジーク40歳未満172㎝以下級で2位と躍進し、年間のオーバーオール優勝(全階級込みの総合優勝)を決めるJBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPIONSHIPS 2021メンズフィジークでも5位入賞をはたした。今回は、そんな長澤さんのインタビューを全4回でお届けする。最終回は、長澤さんの今後の目標について伺った。

2021年は自身もおどろく好成績。次は一歩上を明確に狙う

――あらためてですが、2021年はオールジャパン選手権で2位。GRAND CHAMPION SHIPでも5位に入賞しました。今後の目標を教えてください。

「オールジャパンで優勝することと、グラチャンで3位以内に入ることですね。オールジャパンで優勝したら世界選手権に出場できるので、日本代表として世界に行きたいです」

左端から1番目が長澤さん。JBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPION SHIPS 2021メンズフィジーク部門で初の5位入賞

――その目標に向かって、取り組んでいきたいことはありますか。

「まずは毎日の習慣をコツコツ続けること。それにプラスで、去年の課題をひとつずつクリアしていくことですね。具体的に言うと、ポージングはもう少し改善できると思います。去年は広がりを意識するあまり肩の丸みが出ていなかったと思うので、どちらもバランスよく強調できるようなポージングをしたいと思っています」

――トレーニングメニューの調整はしますか。

「とくに変えることなく、今と同じことに取り組もうと思っています。成長している手ごたえもありますので」

――同じメニューを繰り返した方が、感覚を掴みやすいのでしょうか。

「自分はそう感じます。同じ種目をやっていると、明らかに効きが違う、ゾーンに入るような日があるんです。1レップだけなのか、1セットしっかりゾーンに入るのかはその都度違うんですけど、そういった感覚が掴めるようになるので、同じ種目をやり込む方がいいと思います。その感覚を逃さないためにも、神経を研ぎ澄ませてトレーニングしています」

――集中しつつ、つねに考えながら取り組んでいるのですね。これからトレーニングを始めたい人に、アドバイスを送るとしたら何と伝えますか。

「何よりも継続することだと思います。少しでも成長していく途中で、他人から評価されたり大会に出たい気持ちになれば、成長速度が急激に上がっていきますから。続けていれば、いいことは絶対にあると思います」

――最後に今後の目標にしている、オールジャパン選手権、GRAND CHAMPIONSHIPに向けて意気込みをお願いします。

「オールジャパンで優勝して、世界で闘えるようにがんばります。グラチャンに関しては、2021年は絶対上位に入るぞと決めて入ったわけではないので、ラッキーパンチ感がありました。2022年は3位以内と目標を明確にして、達成できればすごく価値があると思っています。決めた目標をクリアするのは楽しみであり、大変なことだと思っていますけど、挑戦していきたいです」

取材・文/森本雄大
写真/森本雄大

撮影協力/クローバーデンタルオフィス新宿
東京都新宿区百人町1-15-21 レアル新宿3F


長澤秀樹(ながさわ・ひでき)
歯科医師。19歳から本格的にトレーニングを始め、2015年のベストボディジャパンでの大会デビュー以来、国内外の大会で多くの実績を残す。2021年にはオールジャパン選手権メンズフィジーク40歳未満172㎝以下級で2位と躍進し、JBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPIONSHIPS 2021メンズフィジークでも5位入賞をはたした。