筋肉をつけるためには、食生活も変えるべきですか?【バズーカ岡田にきけ!】




「筋トレを始めたいが何からやっていいのかわからない」といった初心者の疑問から、マニアにも役立つ知識まで、骨格筋のエキスパートであるバズーカ岡田先生にきいてしまう連載企画。第5回は、食生活について聞いてみました。
※本記事は、2017年に公開した記事に加筆・修正を加えたものとなります

A.食事も高タンパクなものに変えたほうが効果的

よく食事の指導などでは「バランス良く食べる」ということが言われますが、生活スタイルなどによって、その人に必要な「バランス」は異なります。例えばそれまでの生活でバランスの良い食事をしていたとしても、筋トレを始めたら生活が変わりますから、その生活に合わせた「バランスの良い食事」をする必要があります。

具体的にいうと、筋肉の材料となるタンパク質を多く摂るということです。一番簡単なのは、普段の食事にプラスしてプロテインを飲むことでしょうね。今は美味しいプロテインも色々出ていますから、好みにあったものが見つかるはずです。特にトレーニングが終わった後に飲むプロテインは美味しいですよ。トレーニング後はカラダもタンパク質を欲していますから、美味しく感じるのです。

プロテインを使わずに、食事だけでタンパク質を摂る方法もありますが、食生活を変える必要があるので、そのほうがハードルは高いですね。お金の面でみても、普通の食生活にプロテインを追加するほうが安く済みます。

プロテインを飲むタイミングですが、一番重要なのは「ゴールデンタイム」と呼ばれるトレーニング後の30分間。この時間帯は筋肉が最もタンパク質を吸収しやすいので、そこでプロテインを摂取すると効率良く筋肉に届けられます。ジムにはプロテインが飲めるところが多いので、そこで飲んで家に帰り、食事でもタンパク質を多めに摂るというパターンが理想です。

それと、寝ている間も筋肉が成長する時間ですので、寝る前に筋肉の材料となるプロテインを飲んでおくのも効果的です。あと、意外と見逃されがちですが、朝はお腹が空っぽになっていて、筋肉の栄養も不足しています。ですから、朝にプロテインを摂取するのも重要。朝ごはんを食べないという人も多いと思いますが、朝食は摂らなくてもプロテインは飲むようにしましょう。トレーニング後の2日間くらいは、筋肉に栄養が不足している状態を作らないことが、筋肉を付けるためには重要です。

 


岡田隆(おかだ・たかし)
1980年、愛知県出身。日本体育大学教授、博士(体育科学)、理学療法士、ボディビルダー。東京都立西高校卒、日本体育大学卒、同大学院修了、東京大学大学院単位取得後退学。日体大にて筋肉に関する研究と教育を行なっている。トップアスリートから一般の方までそれぞれに適した身体づくりを提案・指導しつつ、自らも身体づくりの究極の実践者としてボディビル競技への挑戦を続けている(2016年日本社会人ボディビル選手権大会優勝など)。2021年東京オリンピックでは、柔道全日本男子チーム体力強化部門長として史上最多5個の金メダル獲得に貢献。骨格筋評論家「バズーカ岡田」として『ホンマでっか!?TV』など多くのメディアに出演。公式YouTubeチャンネル「バズーカ岡田の筋トレラボ」は登録者約25万人(2022年4月現在)、『除脂肪メソッド』など著書は累計100万部を突破している。社会実装が重要と考えており、実践と学術研究から得られた実践的・科学的知見を実際に享受できる場として、パーソナルジム「STUDIO BAZOOKA」やボディケアサロン「ACTIVE RESET」を展開している。
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